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月足トレードで生きてます|第4回 政策金利とドル円の関係[ゆったり為替]

前回では、FXの長期トレードにおける経済指標との付き合い方を学びました。今回はそれをさらに掘り下げ、ゆったり為替さんが重視している日米政策金利とドル円の関係性について、データ分析の結果を基に考察してもらいます。

ニュース5分に、チャート5分。トレード時間は計10分。
「月足トレードで生きてます」第4回目、さっそくご覧ください!

※この記事は、FX攻略.com2017年8月号の記事を転載・再編集したものです

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日米政策金利とドル円の関係

前回、長期チャート分析には経済指標分析が比較的重要だとご案内しました。そこで、重要な経済指標を分析して、為替レートとの関係を調査してみましょう。

FXをする上で、最も重要な経済指標は何でしょうか。これは、トレードする人によって異なるでしょう。しかし、経済を語る上で重要な経済指標として、政策金利を挙げることに異論はないと思います。

そこで、日米の政策金利を概観しましょう。そして、政策金利の推移とドル円(USD/JPY)にどんな関係があるのかについても、調査しましょう。

チャート①をご覧ください。日本と米国の政策金利推移で、1990年からのデータです。長期チャート分析に関連して経済指標を分析する場合は、これくらい長期のデータを使うことが望ましいでしょう。というのは、月足チャートの場合、一つの足ができるのに1か月もかかってしまうからです。5年間程度の「短期間」の経済指標では、有効な分析が難しいかもしれません。

さて、このチャートを見ると、米国の金利の方が日本よりも、おおむね高かったことが分かります。すなわち、ドル円を買って持っていれば、多くの場合、スワップポイントはプラスで推移したことでしょう。

次に、同じ期間のドル円の推移を示したチャート②をご覧ください。最も円安だったころは140円台だったことが分かります。一方、最も円高だったのは2011年ころです。75円台まで円高が進行しました。

では、チャート①とチャート②を並べてみたとき、何か特徴があるでしょうか。しばし眺めてみてください。…よく分からないかもしれません。そこで、米国が政策金利を引き上げた期間のドル円を調査しましょう。

チャート①で、緑色の四角で囲った3か所です。正確には、2015年12月以降も該当するでしょう。しかし、この記事が掲載される時点で、現在進行形で政策金利が引き上げられており、過去の分析としては使いづらいです。そこで、この3期間に絞って考察します。

三つの要素の比較で見えてくるものは?

チャート③は、1993年末から1996年にかけてのドル円、米国の政策金利、そして日米の政策金利差を表現しています。この三つを比べて、何が分かるでしょうか。分かることを簡単に箇条書きしてみます。

1.米国が政策金利を引き上げ始めると、円高になった
2.政策金利引き上げ開始後、1年と少しが経過したところで、円安に転換した
3.その後、米国の政策金利が引き下げられても、円安トレンドは変わらなかった

これくらいでしょうか。なお、1995年の初めに、いきなり大きな円高になっている様子が分かります。これは、阪神・淡路大震災があったときです。震災はドル円にも影響を与えたことが分かります。

次に、チャート④の1999年から2001年にかけての推移を同様に確認しましょう。分かることを簡単に箇条書きしてみます。

1.米国が政策金利を引き上げ始めると、円高になった
2.政策金利引き上げ開始後、半年くらい経過したところで、円安に転換した
3.その後、米国の政策金利が引き下げられても、円安トレンドは変わらなかった

ここで、あることに気付くはずです。1993年末から1996年にかけての推移と、極めて似ています。トレードパターンを見つけたか? と期待が高まります。そこで、もう一つ確認しましょう。

では、三つ目の期間であるチャート⑤の2004年から2006年にかけての様子を確認しましょう。分かることを簡単に箇条書きしてみます。

1.米国が政策金利を引き上げ始めると、円高になった
2.政策金利引き上げ開始後、半年以上経過したところで、円安に転換した
3.その後、米国の政策金利引き上げが終了しても、円安トレンドは変わらなかった

過去20年以上において、米国の政策金利が引き上げトレンドになったのは3回です。その3回で、ドル円はいずれも同じ値動きをしてきたということになります。

ちなみに、ドル円を検討する場合、米国の政策金利に加えて日本の政策金利についても考察すべきでしょう。しかし、今までの文章ではほとんど出てきません。というのは、日本の政策金利はゼロ近辺に張り付いたままなので、明示的に考察するのが難しいためです。

米国の政策金利だけでドル円の値動きの特徴が見えてしまうことから、ドル円は米国の政策金利に大きく影響されるといえるでしょう。

過去のデータ分析からトレード方針を決める 

以上の分析を受けて、ドル円の長期トレード方針が作られます。

事実1:米国の政策金利引き上げが始まると、円高になった
方針1:米国が政策金利引き上げトレンドに入ったら、ドル円は売り

事実2:政策金利引き上げ開始後、半年〜1年くらい経過したところで、円安に転換した
方針2:政策金利引き上げ開始後、半年から1年経過したら、ドル円を買う

事実3:その後、米国の政策金利引き上げが終了しても、円安トレンドは変わらなかった
方針3:少なくとも、米国の政策金利引き上げトレンドが終了するまでは、買ったドル円を保有し続ける

今回の米国の政策金利引き上げは、2015年12月から始まっています。そこで、2015年末以降の様子を確認しましょう(チャート⑥)。

米国が政策金利を引き上げ始めたのは2015年12月です。それからドル円は見事に円高に転換しています。そして、それは2016年11月初旬まで続きました。1年弱です。その後、ドル円は円安に転換しています。これも見事に過去と一致しています。

この値動きを偶然として片付けるのは簡単です。しかし、トレードをする私たちから見れば、偶然として放置するのはあまりに惜しいデータです。

なお、今後のドル円ですが、継続して円安になると断定するものではありません。過去の分析はあくまで過去の話であり、将来の値動きを保証しないからです。これが、トレードの難しさでもあります。 

疑って確かめる心構えが大切

以上の分析ですが、私は2014年9月にウェブサイト上で公開しました。当時は、「米国が政策金利を引き上げれば円安になるでしょう?」と、読者の皆さまから反論の言葉をいただいたものです。

しかし、「米国が政策金利を引き上げれば円安」というのは、仮説の一つにすぎません。過去から現在にわたって、延々とドル円は取引されてきました。「過去の値動きはどうだったのだろう。仮説は正しいだろうか?」と、常に疑って確認する姿勢が、将来の成功への近道になるかもしれません。

今回は、月足トレードというよりもファンダメンタルズ分析中心の話となりました。実際に取引を開始したり決済したりするタイミングをとるためにも、月足のチャート分析を使うことができます。ファンダメンタルズ分析と月足チャートの両輪を使いこなし、FX相場の荒波を乗り切っていきましょう。

※この記事は、FX攻略.com2017年8月号の記事を転載・再編集したものです

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ゆったり為替さんの月足トレードスタイル

売買スタイル

長期トレードとリピート系注文に力を入れています。週足から月足を使うトレードが中心です。

トレードのスケジュール

【午前6時〜7時ごろ】
NYクローズ後のニュースを流し読み(5分くらい)。その後チャートを確認(5分〜10分)し、スプレッドが狭くなってきたところで売買。トレードに要する時間は、1日10分〜15分くらいです。

【日中】
日中は、バックテストをしたり、経済指標の分析やFX各社のツールの研究をしたりします(時間は決めず、満足できるまで没頭)。これをトレードに含めるならば、かなり長い時間FXをしているということになります。

取引しているFX会社

用途に応じて多数。最も資金を投入しているのはセントラル短資FXで、スワップ狙いをしたり、実験的なトレードをしたりしています。

チャート分析の環境

セントラル短資FX「クイック・チャート・トレード・プラス」を使用しています。


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主にトレードする通貨ペア

20通貨ペア以上を取引対象としています。週足〜月足のトレードの場合、通貨ペアを幅広く確認しないと取引機会が少なくなるためです。

トレードスタイルのポイント

キーワードは「老後」「年金不安」。年老いて働けなくなり判断力が衰えてもなお、FXを収益源にできるか、ということに重きを置いています。

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