世界20カ国に拠点をもち、メタトレーダー4(以下MT4)に特化したサービスを行うアルパリグループ。世界でもっともユーザーが多い取引プラットフォームであるMT4を、いかに日本市場で展開していくのか。今回は来日中のアルパリCEO(最高経営責任者)デビット・ホッジ氏に、伝説のトレーダーであり、バーニャマーケットフォーカスト代表の水上紀行氏がその戦略について聞いた。
成長著しい日本市場にクオリティの高いMT4を
水上 世界のFX市場でもっとも成長しているところはどこでしょうか。
ホッジ 日本ですね。日本は優れた投資家が多く、市場の成長率も高いです。
水上 アルパリといえばMT4の最大手。他社のMT4サービスとの違いは?
ホッジ すべてが違います。ビギナーから上級のお客さままで、ニーズに合ったMT4サービスを提供します。それは競争力のある価格、安定したシステムと約定力、顧客サポートです。それらを別々でなく、一体化したパッケージとして提供しています。また、設立当初からのメタクォーツ社との強いパートナー関係も、他者とは比較にならないでしょう。
水上 MT4に特化していることが違いを生み出しているのですね。
顧客は約定力とシステムの安定を望む
水上 日本人はスプレッドに敏感で、FX会社の間でスプレッド競争が起きたほどです。アルパリMT4のスプレッドもそれを意識していますか。
ホッジ 当社ももちろん競争力のある価格を提供しようとしていますが、価格はひとつの要素であり、お客さまが望んでいるのは、毎回のトレードで表示されている価格で約定できるかどうかということと、システムの安定性だと思います。MT4はその優れたシステムで、世界でもっとも利用されるプラットフォームとなっていますが、MT4に特化した当社のサービスでその強みを実感していただけると思います。
日本は「米ドル/円」、UKは「ユーロ/米ドル」と「ポンド/米ドル」
水上 アルパリUKの顧客は日本の顧客と比べてどう違いますか。
ホッジ 取引される通貨ペアが違うということと、お客さまに上級のトレーダーが多いということです。日本では「米ドル/円」が多く、UKでは「ユーロ/米ドル」と「ポンド/米ドル」が出来高の8割くらいを占めます。
水上 日本では個人のFX取引が盛んで、日本のトレーダーが世界の個人取引の60%弱を占めるといわれるほどになっています。
ホッジ 世界的に見ても、FXのトレードをする人が増加しています。とりわけ最近の3カ月間の円のボラティリティが高かった影響で、FX市場では出来高が増えました。1年半前くらい前にはボラティリティが低く、出来高も少なかったのとはさま変わりになっています。
たかまるボラティリティに期待
水上 個人的見解としては、今後も「米ドル/円」のボラティリティが大きくなり、東京もかなり大きなマーケットになると思います。
ホッジ 私もそう思います。アルパリジャパンのお客さまの6、7割が「米ドル/円」の取引をしていますので、さらに、「米ドル/円」のボラティリティや出来高が大きくなると思います。
水上 パーソナルなことですが、ホッジさんがアルパリに入られた経緯はどういうものでしょう。
ホッジ もともと金融業界にいて、MT4に興味がありましたし、経営ビジョンが魅力的だったので、世界一のMT4プロバイダーであるアルパリに2年前に入りました。
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取引会社を変えてもMT4ならスムーズに移行できる
水上 以前からMT4に関心があったということで、MT4を日本で普及させるためのアプローチをいろいろと考えておられるでしょうね。
ホッジ 日本ではFX取引自体について知識をもっていても、MT4について詳しいお客さまはまだ少ないようです。ですからMT4の知識を広げるために、たとえば、 自動売買システムだけではなく、裁量取引ができるということなどをアピールしていきます。そのほかにも、MT4はいろいろなFX会社が提供しているので、 お客さまが取引会社を変えても同じMT4が自動売買システムも含めて、特別なトレーニングも必要なく、スムーズに使えるということなど、いろいろなメリッ トがありますから。
水上 東京のトレーダーは全体的にスキルが伸びて、専業者もふえています。
ホッジ 当社にはMT4のスペシャリストがそろっており、お客さまのニーズに沿ったご返答ができるものと考えております。そして、ロンドンや世界各地ですでにリ リースし、成果をあげたMT4の最先端ツールやサービスをいち早くご利用いただけるでしょう。専業の方にもアルパリMT4はご満足いただけると確信してい ます。
2010年代はFXの時代になる
水上 ブルームバーグのコラムニストが、2010年代は為替トレーダー、とりわけ個人が台頭する年代になるだろうと書きましたが、事実そうなっているし、その傾向はさらに拡大すると思います。現状のような円安で、御社のビジネスも拡大するでしょうか。
ホッジ 日本は個人の取引高が大きいので、円安でさらに大きくなると思います。世界中でもさらに取引は増えるでしょう。FX取引をやっていない国もまだまだありますし、日本のようにFX取引が盛んでも、取引している人の割合はまだ0・5%から1・2%しかないので、アルパリMT4の成長チャンスはまだまだあると考えます。
水上 日本市場に期待するところ大というわけですね。
ホッジ まさしく大いに期待し、MT4のスペシャリストとして、せいいっぱいサポートさせていただきますので、よろしくお願いします。
水上 どうもありがとうございました。
※この記事は、FX攻略.com2015年3月号の記事を転載・再編集したものです
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スプレッド | FX取引における取引コスト。狭いほうが望ましい。 |
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約定力 | 狙った価格で注文が通りやすいかどうか。 |
スワップポイント | 高水準かどうか。高金利通貨の取り扱いの数。 |
取引単位 | 少額取引ができるかどうか。運用資金が少ないなら要チェック。 |
取引ツール | 提供されるPC・スマホ取引ツールの使いやすさ。MT4ができるかどうか。オリジナルの分析ツールの有無。 |
シストレ・自動売買 | 裁量取引とは別に自動売買のサービスがあるかどうか。 |
サポート体制 | サポート内容や対応可能時間の違いをチェック。 |
教育コンテンツ | 配信されるマーケット情報や投資家向けコンテンツの有無。 |
キャンペーン | 新規口座開設時や口座利用者向け各種キャンペーンの内容。 |