ECB量的緩和開始と米早期利上げ観測ユーロドルは売りの急所!
先週金曜日に発表された米国2月の雇用統計は、非農業部門雇用者数(NFP)が+29.5万人(前回+25.7万人、修正+23.9万人、予想+23.5万人)、失業率が5.5%(前回5.7%、予想5.6%)と強い結果となった。これを受けて米国債利回りは大幅に上昇し、ドルは対円で一時121円台をつけるなど全面高の展開となった。
雇用統計の詳細を見ると、平均賃金の伸びが1月の+0.5%から+0.1%(前月比)へ鈍化し、労働参加率が62.9%から62.8%へ若干低下するなど、若干ネガティブな部分もあるが、悪天候や港湾ストの影響が危惧されるなかで、この結果は大健闘したといえる。来週に迫ったFOMCでは、向こう2会合の金利据え置きを約束する「忍耐強くなれる」の文言を外し、利上げ開始に向けた地ならしに着手する可能性が高まった。
しかし、労働市場のグッドニュースは株式市場にとってのバッドニュースでもある。失業率が2008年以来の水準に低下し、完全雇用に近づいたことで、早期(6月)利上げの可能性(株式市場にとっては警戒感)が高まってきたからだ。先週金曜日のNYダウは、一時300ドル超の下落を演じ、シカゴ日経平均先物も1万9千円台を維持できず反落した。米国金利上昇はドル高要因だが、利上げ観測で株式市場が動揺すれば、円を積極的に売りづらくなる。今週の「米ドル/円」相場は、株式市場をにらみながら乱高下となる可能性が高く、昨年12月に記録した高値121.85円を意識し、121円台では利益確定の売りを優先させるべきだろう。
一方、「ユーロ/米ドル」は、先週一本調子の下落を続け、金曜日には1.0840ドルと2003年9月以来の安値を更新した。ECBが今週からスタートする量的緩和プログラムで、マイナス利回りの国債も購入すると言明したことで、ユーロ圏金利は一段と低下が予想され、米国との格差がさらに拡大する。投資マネーがユーロ圏から逃げ出し、今後、利上げが確実な米国に流入するのは自然の摂理といえるだろう。今後は「ドルの独歩高」と「ユーロの独歩安」が同時進行する可能性が高く、「ユーロ/米ドル」の先安観がさらに強まりそうだ。来週のFOMCに向けてドルを買っていくなら、対円より対ユーロの方がはるかに安心感がある。
仮に「『ユーロ/米ドル』続落」と「『米ドル/円』頭打ち」の組み合わせとなった場合、「ユーロ/円」は下落圧力を受けることになり、1月にサポートされた130円台を割り込む展開となるだろう。
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