先週のドル円相場は、株式市場の反発を好感して上値を試す動きが先行し、一時114.87円まで回復。しかし115円は心理的な抵抗線となり、その後はじりじりと反落、金曜日には113円台を割り込み112.30円まで反落した。121円からの下落局面では下値めどと見られていた115円を割り込んで売りが加速したが、反発局面でその115円が抵抗線となってしまった形だ。
リスクオフにつながる不確実性・不透明感はまだ払拭されていない。原油相場はOPECとロシアの協調減産期待から一時32ドル近くまで上昇していたが、結果的に生産量の現状維持にとどまったことで再び売りに押されている。サウジアラビアのジュベイル外相は「他国が協調するならば増産は凍結するが、減産の用意はない」と言明している。
シェールオイル陣営との勝負が決するまでは、ギリギリまでチキンレースが続く模様だ。米中の景気減速感が強まり、需要も冷え込んでいる。原油相場が再び下値を試す展開となれば、株安・円高のリスクオフの連鎖を引き起こしかねない。
ドイツ銀行の信用不安は、同行が今月12日に54億ドルの社債買い戻しを発表して以来ひとまず下火となっているが、疑いが完全に晴れたわけではない。今回の買い戻し対象には問題のCoCo債(注)は含まれておらず、想定元本67兆ユーロものデリバティブを手掛ける同行の信用リスクは高止まりしたままだ。
注:偶発転換社債。発行体の金融機関が一定の資本不足になると、元本の一部または全部が削減される、あるいは強制的に株式に転換されるなどのトリガー条項を有するハイブリッド証券。ドイツ銀行の巨額赤字計上を受けて、一部クレジットアナリストが来年の利払いが困難になる恐れがあると指摘していた。
ドイツ銀行の株価は戻りが鈍い
米国の景気減速感や利上げ観測の後退を背景に、ドルの地合も著しく悪化している。FF金利先物から算出する3月の利上げ確率は、12月の利上げ直後には6割前後だったが、今やほぼゼロ%。12月までの利上げ確率も4割以下まで低下しており、市場は年内一度も追加利上げがないかもしれないと考え始めている。
今週も引き続き、株式市場をにらんで一喜一憂する展開が続きそうだが、リスクオンの日の上昇は限定される一方、リスクオフの日の下落は激しいという展開が予想される。安値からの反発が続かなかった失望感から、ロングでしこっている向きからの見切り売りがかさむ可能性があり、今週は少なくとも前回安値の111円近辺を試す可能性を想定しておく必要がある。
前回は円売り介入やレートチェックのうわさで急速な反発を見たが、二度目はインパクトが薄れるだろう。むしろ株安・円高という形で、介入や追加緩和への「催促相場」が始まるのかもしれない。
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