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ダウンサイドリスクをはらむ日米金融政策会合[雨夜恒一郎]

先週の米ドル/円相場

先週の米ドル/円相場は、日本の大型景気対策や金融緩和など政策期待を背景に上値を追う展開となり、一時は107.49円と6月7日以来の高値を示現。

しかし黒田日銀総裁が英BBCでのインタビューで「ヘリコプターマネーについて、必要性も可能性もない」と発言したと伝わると、一気に105.42円まで急落。このインタビューが6月21日に収録されたものであることが判明すると106.49円まで反発したものの、戻りの足取りは鈍く、その後は106円を挟んでの一進一退となった。

今週の注目は日米の金融政策会合

今週は日米の金融政策会合が注目される。まず水・木曜日は米FOMCだ。今回は金融政策据え置きがほぼ確実だが、Brexitショックの沈静化とその後の米国株式市場の最高値更新を受けて先々の利上げ期待は回復してきており、FF金利先物は現在、9月利上げを2割程度、12月利上げを4割程度織り込んだ水準だ。声明が雇用やインフレについて明るいトーンに変化するかどうか、年内の利上げに前向きな姿勢を示すかどうかが注目ポイントとなる。

昨年12月の利上げに際しては、その前の10月会合の声明で「次回の会合で引き上げることが適切かどうかを決める」という「予告」があった。もし今回「次回の会合」という文言が声明に盛り込まれれば、利上げ期待が高まり、米ドル/円は107.50円を突破して上昇余地を試すことになるだろう。

ただ筆者は、景気に対する見通しを幾分引き上げつつも、利上げを確信させるような文言は使わないと予想している。雇用増のトレンドは明らかに鈍化し、インフレが目標の2%に向かって上昇する気配も一向に見えないからだ。Brexitをめぐる不透明感は払拭されておらず、11月には大統領選も控えている。ドルインデックスが97.50近辺とドル高が進行していることも利上げを躊躇させる要因となるだろう。 

今週開催の日銀金融政策決定会合は?

木・金曜日には日銀金融政策決定会合が開かれる。市場では何らかの追加措置を打ち出してくるとの見方が強いが、筆者はあまり期待すべきでないと考えている。日銀の武器庫にはそう多くの弾薬は残っていない。足元では株安・円高も一服しており、日銀としては残り少ないカードを温存しておきたいであろう。

また政府の景気対策をサポートするというなら、日銀にとっては前より後のほうが足並みを揃えやすい。今回は市場の失望をある程度覚悟のうえで「ゼロ回答」とする可能性が高いのではないか。

米ドル/円は2週間で7円あまりも高騰したあとだけに、短期的には買われ過ぎの状態だ。一目均衡表でも日足が先行スパンに跳ね返されており、戻りの限界を感じさせる。FOMC声明が利上げ期待派にとって物足らない内容となり、日銀が追加措置を見送るとすれば、それなりの反落を覚悟するべきだろう。今週は下値警戒感を持って臨むべきと考える。


米ドル/円日足一目均衡表 (出所:NetDania)

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