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保合い半年・ボラ低下、そろそろ急変を警戒[雨夜恒一郎]

FX攻略.com ズバリ!今週の為替相場動向 2017年6月26日号

先週のドル円相場

先週のドル円相場は、株高を背景とした円売りの流れと米国の利上げ期待を背景としたドル買いの流れが噛み合い、一時111.79円と5月下旬以来の水準まで上昇したが、112円台を試す勢いも見られず、その後は111円台で方向感に欠ける展開となった。筆者はここ数週間、米国の利上げによる材料出尽くしのドル売りを予想していたが、今のところそうした動きは見られない。

心配されていた米ハイテク株の急落もひとまず収束し、日経平均も2万円台を維持して越週、株式市場はなんとか暴落を回避しつつあるように見える。北朝鮮をめぐる有事リスクはすでに市場の関心の圏外となり、トランプ大統領のロシアゲート疑惑や欧州の政局懸念もいつの間にか下火となっている。少なくとも足元では、別の突発的要因が飛び出してこない限り、リスク回避の円高は予想しづらい。

相場が膠着している理由

一方FRB当局者の強気な見方にもかかわらず、市場の利上げ期待は依然盛り上がりに欠ける状態だ。FF金利先物が織り込む利上げ確率は、9月FOMCで18%、12月FOMCで53%にとどまっている。賃金上昇やインフレが加速する兆候が見られない中、FRBは利上げを急ぐ必要がないということを市場は見透かしているのであろう。この状況では利上げ期待を材料としたドル買いも持続しにくい。円もドルも積極的に買えず相場が膠着している理由はここにある。

27日(火)、イエレンFRB議長のロンドン講演に注視

そんな中、今週は27日火曜日にイエレンFRB議長がロンドンで講演を行う。市場が年内の利上げに半信半疑であることは議長も重々承知しているはずだから、もしFRBが年内の追加利上げに前向きなのであれば、これまでより踏み込んだ発言をして市場心理に働きかける可能性が高い。逆に目新しいシグナルが発せられなければ、FRBもまだ年内利上げに確信を持っていないと受け止められ、金利低下・ドル安を招く可能性がある。今週は議長の発言を通じてFRBの真意を探りたいところだ。

トランプラリーから半年経ったが…

さて、昨年秋のトランプラリーでドル円が高値118.66円(12月15日)をつけてから、半年が経過した。それ以来、高値が徐々に切り下がる一方、下値も切り上がる三角保合いが続いている(図1)。しかし過去の経験則では、三角保合いは半年前後で均衡が崩れ、どちらかに大きく動き始めることが多い(図2)。

先週は、恐怖指数といわれるVIX指数が一時10ポイント割れとなり、通貨オプションのボラティリティーが1週間物で7%を割り込んでいるが、こういう極端な「弛緩状態」にある局面も要注意だ。今週も動きにくいとの見方が多いが、そろそろ保合い放れに対する警戒感を持って臨むべきであり、個人的には引き続きドル安・円高方向での波乱を予想している。

図1 ドル円日足 出所:NetDania

図2 ドル円週足 出所:NetDania

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