FX攻略.com ズバリ!今週の為替相場動向 2018年2月26日号
先週のドル円相場
先週のドル円相場は、日米の株式市場が落ち着きを取り戻したことから買い戻しが先行し、一旦107.90円まで反発。しかし108円台を回復する力はなく、106.50円まで反落して週の取引を終えた。また、ユーロ円が一時130円台と昨年9月以来の安値、豪ドル円は83円台と1月中旬以来の安値をつけており、クロス円でも全般に円高が進んだ形となった。
先週公表されたFOMC議事録では、「成長加速で追加利上げの可能性高まると過半数が判断」とする一方で、一部からは「インフレ目標に遅れる相当程度のリスク」が指摘された。FF金利先物が織り込む3月の利上げ確率は80%台で横ばい、年内3回の利上げを軸とした予想分布にもほとんど変化はなかった。米国10年債利回りも上下動はあったが、結局3%目前での足踏みが続いている。
米国株式市場では、ダウ平均が2万5千ドル台を回復し、恐怖指数(VIX)は16台まで下がった。先々週には一時2万1千円台割れまで売り込まれていた日経平均も、先週は2万2千円前後に収斂する動きだった。米国金利は落ち着き始め、株式市場も月初のVIXショックからはおおむね立ち直ったように見える。
ドル円の戻りが鈍い要因は?
それにもかかわらずドル円の戻りが鈍いのは気になる。米国金利先高観を背景としたドル買いと、株高によるリスクオン型の円売りの歯車が噛み合い、ドル円はもっと力強く上昇していてもおかしくなかった。先週の当コラムでも述べた通り、為替市場の「ゲームのルール」が変更されつつあるのではないだろうか。従来の「インフレのないゴルディロックス経済の中で、緩やかな金利上昇と株高が共存できる」という都合のよい前提が崩れ始めているとすれば、市場が恐れるのは、「インフレ上昇⇒利上げペース加速・急激な金利上昇⇒株式市場の下落・円高・ドル安」というリスクシナリオだ。
「米国金利上昇=ドル買い」という以前のゲームのルールが復活するには、インフレ加速のリスクが杞憂であるという確信が必要だ。米国のインフレ関連指標が従来に増して重要となってくるだろう。今週は木曜日に発表される1月のコアPCEデフレータが注目される。前回の前年比+1.5%(予想も同じ)程度であれば市場も安心するだろうが、これを大きく上回るようだと市場はナーバスになる。
IMM通貨先物の取り組みを見ると、投機筋は依然円を大きく売り越したまま(2月20日時点で10.8万枚ショート)であり、ゲームのルール変更の可能性をほとんど織り込んでいないように見える。今週もドル安とともに円ショートの巻き戻しによる円全面高を警戒し、ドル円は売り目線で臨むのが賢明であろう。
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