為替相場がトレンドを形成し、どんどん上昇した際に、何をもって天井となる瞬間を導き出せばいいでしょう。
勢いのあるトレンドの末期にテクニカル分析は通用しません。買われすぎを示したまま張りついてしまいますね。
天井の瞬間をとらえることは非常に困難ですが、ヘッジファンド勢が常に見ている指標に、ボラティリティ・インデックスがあります。
ボラティリティというのは、価格の変動の激しさを表す言葉ですが、ボラティリティが高いときというのは、相場が安定した状態ではないということです。何か問題が起こって相場が急落したり、突如大きなニュースが出て急騰したりすれば、ボラティリティは上昇しますね。
しかし、急騰、急落はそれまでの平均値から大幅に乖離してしまうことでもあるため、その直後に一転急落したり、急反騰したりするリスクも高いのです。
ヘッジファンド勢はボラティリティが高まると、こうしたリスクを回避するため、保有していたポジションを減らすとされています。ボラティリティが高まれば、自動的にこれまで買っていた資産を売る、あるいは売っていた資産を買い戻す行動を取るということですが、ファンド勢がいっせいにこうした行動を取ることで、さらなる価格の変動に繋がる可能性が高まるということでもあり、それ故に、ファンド勢はなによりもボラティリティを重要視しているともいわれています。
ボラティリティを見るうえでもっとも知られているのがVIX指数。別名恐怖指数とも呼ばれているこの指数は、シカゴのオプション取引所が、アメリカのS&P500指数のオプション取引のボラティリティを元に作成している指数ですが、マーケットが揉みあっているときや、穏やかに上昇を辿るトレンドが形成されているときには、おおよそ20前後で推移しています。
何かニュースが出て株価が暴落すると、VIX指数の数値は上昇するのですが、目安として30を超えると、投資家のマインドは悲観的となり、40を超えると、多くの投資家がパニックに陥っている状態だとされています。
40を超えているような相場では、株は投売り状態となっています。このVIX指数の史上最高値は、2008年10月24日の89.53です。その一週間で、NYダウ平均株価は886ドル安という大荒れ状態でした。そう、リーマンショックです。
VIX指数が高いときには、ポジションも減らすことが肝要です。VIXが上がることで、ファンド勢がポジションを解消する動きに走るからです。
逆に、VIXが低く、マーケットにトレンドが芽生えてきたようなら、積極的に買うポジションを構築していけばいいということになります。
こうした別の指標をウォッチしておくことで、天底を見極めることは困難だとしても、リスクを軽減することは可能なのです。(月刊「FX攻略.com」2014年3月号掲載)
「これからFXを始めよう」と思ったとき、意外と悩んでしまうのがFX会社、取引口座選びではないでしょうか? でも大丈夫。ご安心ください。先輩トレーダー達も最初は初心者。みんなが同じ悩みを通ってきているんです。
10年以上にわたってFX月刊誌を出版してきた老舗FXメディア「FX攻略.com」編集部が、FX用語を知らない人でもわかるようにFX会社、取引口座のポイントを解説しました!
取り上げているFX会社は、金融商品取引業の登録をしている国内FX業者です。口座開設は基本的に無料ですので、まずは気になったところで2〜3つ口座開設してみて、実際に比べてみてはいかがでしょうか。
\FX会社によって違うところをチェック/
スプレッド | FX取引における取引コスト。狭いほうが望ましい。 |
---|---|
約定力 | 狙った価格で注文が通りやすいかどうか。 |
スワップポイント | 高水準かどうか。高金利通貨の取り扱いの数。 |
取引単位 | 少額取引ができるかどうか。運用資金が少ないなら要チェック。 |
取引ツール | 提供されるPC・スマホ取引ツールの使いやすさ。MT4ができるかどうか。オリジナルの分析ツールの有無。 |
シストレ・自動売買 | 裁量取引とは別に自動売買のサービスがあるかどうか。 |
サポート体制 | サポート内容や対応可能時間の違いをチェック。 |
教育コンテンツ | 配信されるマーケット情報や投資家向けコンテンツの有無。 |
キャンペーン | 新規口座開設時や口座利用者向け各種キャンペーンの内容。 |