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FX力を鍛える有名人コラム

負けないFXトレーダーになるための注意点と取引方法[為替鬼]

いかに負けを防ぐのか

FX取引をする際に、負けることを前提にはじめる人は少数派ではないでしょうか。ほとんどの投資家がいかに儲けるかということばかりを考えて、日夜FXに参入している印象があります。

確かに、インターネット上には、投資家の射幸心を煽るようなFX広告が多く、なかには初心者でも簡単に大儲けできるような幻想を与えるものが散見されます。ですから、少なからぬFX参加者が数千万円単位の大儲けを夢見るのは、無理からぬことなのかもしれませんね。

しかし、実際にFXを始めてみると、大儲けどころか、どんどん口座資金が減っていく、そんな経験をした読者も多いのではないでしょうか。FXでは単発で勝つことはできても、安定して勝ち続けることは至難の業です。

では、どうすれば安定して長期的に勝ち続けることができるのか。その答えは簡単ではありませんが、ひとつだけ間違いなくいえることは、負けない投資を心がけることだと考えます。いい換えれば、大負けするようなやり方を避けて、経験を積み重ねながら、少しずつ上手になって、できるだけ長く為替相場にとどまることです。

トレードで勝つことを目指して努力することは大切なことですが、いかに負けを防ぐかも重要なのです。そこで今回の記事では、負けないトレーダーになるためには、どんなことに注意し、どんな取引方法をとればよいのかについて、私見を述べていきたいと思います。

勝つことよりも生き残ることを考える

鎌倉時代末期に吉田兼好(卜部兼好)が書いたとされる随筆、徒然草の第百十段に、投資哲学のヒントが隠された、有名な一節があります。

双六の上手といひし人に、その手立を問ひ侍りしかば(【現代語訳】今のバックギャモンのような遊戯の名人に、その必勝法を聞いてみたところ)、「勝たんと打つべからず(勝ちたいと思って打ってはいけない)。

負けじと打つべきなり(負けてはならぬと思って打つのだ)。いづれの手か疾く負けぬべきと案じて(どんな打ち方をしたらたちまち負けてしまうかを予測し)、その手を使はずして、一目なりともおそく負くべき手につくべし(その手は打たずに、たとえ一マスでも負けるのが遅くなるような手を使うのがよい)」といふ。

道を知れる教、身を治め、国を保たん道も、またしかなり(その道を極めた人の言うことであって、研究者や政治家の生業にも通じる)。

ここでいわれている勝負ごとに勝つ秘訣は、学問の世界や政治の世界など、他のあらゆる分野にも通用することで、もちろん投資の世界にも当てはまることです。

その共通した哲学は、「攻め」よりも「守り」を重視する姿勢ではないでしょうか。投資の世界ではよくいわれることですが、リスクとリターンはトレードオフ(比例)の関係が成立しています。

つまり、リスクを大きくとれば大きなリターンを見込める一方、リスクを小さくすれば、それに応じてリターンも低くなるという考え方です。ですから、大きな勝負を仕掛けた場合、勝てば大儲けができるかもしれませんが、負けると大損害を被ることになります。

投資では一度に壊滅的な損失を計上すると、そこから回復するだけでも、多大な時間と労力がかかります。たとえば、口座資金を半分に減らしてしまうと、それを元に戻すためには二倍にしないといけません。かりに年間の運用パフォーマンスが3%だと、複利運用でも二倍にするのに20年以上、7%でも10年もかかるのです。

より高パフォーマンスを目指して、ハイリスクな投資を継続すると、結局、お金を倍に増やすどころか、一文無しになる可能性もあります。ですから、短期間にハイリスクで勝ち続けることを目指すよりも、長期間、そこそこの運用パフォーマンスを出し続けることを目指して、FXに臨むべきだと思います。

敗因の分析こそが負けないことの第一歩

ところで、大負けしない取引や、負けにくい取引をするためには、どうしたらよいでしょうか。

大負けしない取引のために一番重要なのは、レバレッジを低めに設定してトレードすることですが、これは以前ほど心配はなくなりました。なぜなら、現在の日本国内のFXブローカーでは、個人口座の最大レバレッジが25倍までに制限されており、数年前のような数百倍というハイレバレッジでの取引ができないからです。

個人的に大負けしない取引という意味で重視しているのが、「逆指値(自動的な損切り設定)」の利用です。具体的には、エントリーしたら必ず逆指値を入れるのはもちろんのこと、ある程度利益が乗った後は、同値撤退ポイントへ逆指値を移動させて、そのトレードでの負けをなくすることです(最悪でも損益ゼロ)。

一方、負けにくい取引という観点では、自分の過去の負けトレード履歴を振り返り、なぜ負けたのかの原因分析をすることが最も効率的だと思います。

具体的には、今までのトレードをひとつひとつ検証して、なぜそこでエントリーしたのか、なぜそこで決済したのか、どんなことを想定してトレードしていたかなどを確認し、反省点や改善点を検討するのです。

たとえば、代表的な敗因を思いつくままに挙げると、次のようなものがあります。

  • ①トレードをしたくてたまらず、根拠なきポジションをもつ、いわゆる「ポジポジ病」。
  • ②自分で決めた損切りルールを守れず損失を放置し、定期的に大損を繰り返す。
  • ③大きく値が動くのを見て、反射的に「飛び乗り」や「追っかけ」をする。

これらの原因は、実はたったひとつだということにお気づきでしょうか。

それは自分の明確な売買ルールをもっていないこと、そして、それを守れないことです。読者のみなさんにも思い当たる敗因が、いくつかあったのではないでしょうか。もしひとつでも思い当たることがあれば、それを改善する努力をしていただきたいと思います。

負けないためにはエッジが不可欠

エッジとは、他者と比べて統計的に優れている優位性のことを指しますが、自分の投資手法になんらかのエッジがなければ、最終的には為替相場から退場することになるでしょう。

端的にいって、FXで勝ち続けるためには、エッジある売買ルールを見つけ出し、それをどこまで守り切れるかにかかっています。過去の検証によって発見した期待値プラスのチャートパターンの出現を待ち、そのチャートパターンが出てきたときには、迷うことなく即座にエントリーすることです。

その勝ちパターンが現れない間は、どんなにトレードしたい誘惑に惑わされようと、トレードしないという自己規律を徹底することです。チャートの値動きに翻弄されて、根拠のない直感的なトレードをしていては、長期的には必ず破産することになると思います。

また、為替相場は生きものであり、絶え間なく変化しているので、同じ相場が繰り返されることは決してありません。そのため、過去のある時期に機能していたはずのエッジが、未来永劫有効である保証は一切ないのです。

ですから、FXで利益を出し続けるためには、常に自分のトレード手法のエッジを検証し、相場の変化や優位性の変調を見逃さない不断の努力が必要なのです。

進化論で有名なチャールズ・ダーウィンは、「もっとも強い者が生き残るのではなく、もっとも賢い者が生き延びるわけではない。唯一生き残るのは変化できる者である」と述べました。これは、FXトレーダーにも当てはまる、まさに名言だと実感しています。

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それでも大負けしたらどうするか

どんなに今までの敗因を分析し、負ける要素を徹底的に排除しても、未来の為替相場は不確実な世界なので、大負けすることは十分あり得ます。どんなにエッジのあるトレード手法でも、それは勝率100%を保証するものではないからです。

つまり、トレードに負けはつきもので、天才でもないかぎり、勝ったり負けたりを繰り返しながら、ときに大儲けに歓喜し、ときに大損して落ち込むのは当たり前のことです。ですから今後、FXで大負けをして、自分に失望するときがくるかもしれません。

ただ、私の経験上いえることは、現在成功しているトレーダーのほとんどが、その成功に至る過程で何度も大損を経験しているということです。なかには破産寸前まで追い込まれ、そのあと復活した猛者もいますが、例外なく、大損のたびに絶望し、そのたびにそこから這い上がってきたのです。

彼らにはトレードの大失敗を「今後の成功へと導いてくれる貴重な教訓である」と、受けとめるだけの、精神的強さと楽観的思考があります。読者のみなさんも、長くFXをやる以上、いつか大負けすることは避けられないと感じます。

むしろ、大負けから学べない、大負けをきちんと受け入れない生き方こそ問題で、大切なのはしっかりと負けから学び、過去を引きずらずに、楽観的にコツコツやり続けることではないでしょうか。

長期的な視点にたって努力を継続していれば、遠くない将来、必ず状況が好転し、ピンチの後に大きなチャンスがやってくるはずです。もし、それを実践する相応の覚悟がないなら、少し厳しいいい方かもしれませんが、大金を失う前にFXから距離を置いたほうが身のためかもしれません。

 

※この記事は、FX攻略.com2015年11月号の記事を転載したものです

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