グローバルからローカルへ[中里エリカ]

私の会社では会社の説明をするときに「Win-Win」という言葉を使っている。これはどういうことなのか。決してお客さまが勝ったときに業者が負けるとか、業者が勝ったときにお客さまが負けるという小さい意味ではなく、もっと大きな言葉で使っている。

私たちスイス系の事例でいうと、お客さまに最高の投資環境(プライス、システム、サービス)を提供し、お客さまからのフィードバックを受けている。それを参考にすればさらに良いシステムやサービスを開発・提供できるので、結果として長く取引していただくことにつながる。だからこそ、お客さまからのフィードバックは非常に大切にしている。

外資系の企業は日本に参入してきたときに、海外では当たり前だが、日本では当たり前ではないさまざまな壁にぶつかる。そういったときにはブランドを維持しながらも、本社と協力してローカライズをしていく努力が必要になるが、これはどの外資系でも同じだと思う。 

私が今までいた会社では比較的よくアンケートを取っていた。なぜなら業者目線では見えないたくさんのご指摘をいただけるからだ。オンデマンドセミナーや、用意した各種マニュアルのアクセス数から、ニーズの高いものを判断し、コメントからさらにそれを深く掘り下げ、本社と実現のための交渉をする。感覚的なものではなく、数値、もしくはコメントがあることにより、本社の重い腰を上げるきっかけを作ることも多々ある。

それと同時に本社では日本国内のニーズを汲み取りやすくなるので、これを繰り返すことによって、ローカル化がより実現しやすくなる。そうすれば日本のお客さまによりフィットしたサービスやシステムを提供できるので、長くお取引いただける結果にもつながる。いろいろなリクエストが集まれば集まるほど、さまざまなトレーダーに合ったサービスやシステムが実現し、会社も利益を生み出していくことができる。

どのFX会社もその会社らしい視点で、顧客へのサービスを行っている。外資系でも米国、英国、スイスなど国が違うとそれぞれの特色も異なる。ブランドを守りながらも、ローカル化していく、つまりグローバルに考えてローカルを実現していくことが日本のFX会社には必要である。それによってお客さまはより自由な視点で会社選びをすることができるのだから、難しいローカル化に挑む意義は大きいと思う。

※この記事は、FX攻略.com2017年9月号の記事を転載・再編集したものです。本文で書かれている相場情報は現在の相場とは異なりますのでご注意ください。

※当コラムは執筆者の個人的見解に基づいて書かれたものであり、所属先の考えを反映するものではございません。

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中里エリカ(なかざとえりか)

セントラル短資FXカスタマー部広報担当。大学卒業後、カナダ系銀行やスイス系為替ブローカーで外国為替およびデリバティブのインターバンクでのディーリング業務に従事。勤務していた会社が子会社としてFX会社を設立したのをきっかけに、以来FX取引に携わっている。大手証券会社や外資系証券、外資系FX会社などを経て現職。

公式サイト:セントラル短資FX

YouTubeチャンネル:https://www.youtube.com/user/ctfxmovie

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