新型コロナウイルスの感染拡大で円安が進む
アジアを中心に、世界で新型コロナウイルスが猛威を振るっています。その感染拡大を嫌気したのでしょうか。ドル円相場は急伸し、長らく上値を押さえていた節目を抜けて、112円台に駆け上がりました(2020年2月21日時点)。リスク回避の姿勢が強まれば、有事のドル買いが進むのは自然なことですが、急速な円売りは新型コロナウイルス対策に四苦八苦している国からマネーを引き揚げようとする動きに見えて、複雑な気持ちになります。
とにもかくにも、早く落ち着いてくれることを願うばかりですが、2002年11月中旬に集団感染が始まったSARSの終息宣言は、半年以上たった2003年7月。心から安心できる日はまだまだ先なのかもしれません。
業績への影響を懸念して取引先を乗り換える企業も
そして、この新型コロナウイルスの感染拡大が、企業の業績にも大きく影響しています。アップルは2月上旬、1-3月期の売上高が未達になりそうだと発表し、東京株式市場にも衝撃が走りました。ある製造業の経営者に伺ったところ、予定していた海外への出張や会議は全て中止となり、商談もストップ。アジアからの来客を避けたいという声が、特に欧米諸国から多く上がったそうです。さらに、中国の工場では出社禁止だった期間の従業員の給与を企業が負担しなくてはならず、想定外のコストが膨らんだといいます。
また、他の製造業の会社では、これまで春節前に積み増していた在庫を使って製品を作っていたものの、2月中旬にはその在庫も枯渇。より深刻なのは、物流がストップしているために作ったその製品を動かせないことです。
しかしながら、悪いことばかりではありません。別の経営者によると、中国企業もしくは中国だけに製造拠点を持つ企業ではなく、ベトナムやフィリピンなどの他国に拠点のある別の企業から部品を仕入れ始めるなど、取引先を乗り換える動きがあるそうです。
反日運動が過激化した2012年ごろから、中国以外の国に拠点を分散させる「チャイナプラスワン」戦略を加速させてきた多くの日本企業では、既に今回のようなリスクに強い体制が構築されていると思っていいでしょう。
4月に入ると、2020年3月期決算発表が始まります。新型コロナウイルス感染拡大の裏で、予想外にシェアを伸ばした企業を発掘したいですね。
※この記事は、FX攻略.com2020年5月号の記事を転載・再編集したものです。本文で書かれている相場情報は現在の相場とは異なりますのでご注意ください。
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