1.投資とギャンブルの決定的な違い
FXは投資であり、競馬やパチンコなどのギャンブルとは別物です。どちらも資産を失うリスクがあるのは同じですが、両者には明らかな違いがあります。
1-1.ギャンブルの定義
1-1-1.最終的に必ずプレイヤーが負ける
ギャンブルは、統計的に見てプレイヤーが損失を負うように設計されています。そのため、長い目で見ると必ずプレイヤーが負けます。
1-1-2.最終的に必ず胴元が勝つ
逆に胴元が勝つように設計されているため、短い時間の運不運はあるものの、最終的には胴元側が利益を得ます。つまり、基本的にギャンブルは、胴元が営利目的で運営するものです。
<胴元の例>
・JRA
・パチンコ店
・カジノ
1-2.投資の定義
ギャンブル同様、資産を失うリスクはあるものの、それ以上のリターンを得られる可能性があるのが投資です。得られるリターンは、例えばFXなら適切にトレンドに乗って利益を伸ばしたり、損失が発生したときに素早く損切りをしたり、優位性がない場面では参入しないといったプレイヤーの行動で変わってきます。つまり努力や勉強のし甲斐があるのです。
1-3.ただしやり方を間違えるとFXもギャンブルに
とはいえ、正しい学習や資金管理なしに、当てずっぽうにトレードをすれば、FXも単なるギャンブルになってしまいます。結局はプレイヤー次第なのです。
2.なぜFXがギャンブル扱いされているのか?
2-1.インターネット上の情報に惑わされている
例えば、「FX コピペ」とインターネット上で検索すると、FXで資産を根こそぎ失って不幸になったエピソードがたくさん出てきます。これらの真偽は不明ですが、こういった他人の不幸は密の味的でエンターテイメント要素の強い「コピペ」が、いろいろなところで拡散されることで、FXが危険であるというイメージが流布しています。
こういったエピソードの主人公は、例外なく大金を投じているからこそ予想が外れて大きく負けるわけですが、そういった浮き沈みの激しさがギャンブルのイメージを呼び起こすのでしょう。
2-2.黎明期に素性の知らない人間が跋扈した
この問題に関しては、FXメディアとして私たちFX攻略.comにも責任の一端があります。今ではずいぶんと正常化しましたが、FXが普及し始めた直後は、捏造された投資成績を公開してファンを集め、それによる見返りを得ていた偽りの勝ち組トレーダーが存在しました。
彼らの多くは、「10万円が1億円に」といったような、冷静に考えればありえない勝ち額をアピールするケースが多かったです。資金が一撃で何百倍にもなるのは、まさにギャンブルそのものです。
なお、そういったタイプの偽勝ち組トレーダーは、業界の成熟に比例して姿を消していくものです。昔大人気だったのに、今はもう名前を聞かない人というのは、そういった人種であるかもしれません。
2-3.基礎のない状態で参戦してたくさんの人が負けた
FXは数万円の資金とパソコンがあれば誰でも参入できます。最近はスマホのみでのトレードも当たり前になっているため、いろいろな投資の中でもかなり参入ハードルは低い方です。ですが、参入しやすさと勝ちやすさには、いうまでもなくまったく相関性はありません。むしろ気軽に始めやすいFXだからこそ、最初にじっくり勉強する必要があります。
結果的に、勉強不足で資産を失ってFXから退場した人が多ければ、FXのイメージは良いものにならないでしょう。自分の勉強不足を棚に上げて、「あんなものはギャンブルだ」と思ってしまう人がいても無理もありません。
3.FXをギャンブルにしないための4つの秘訣
トレーニングなしでFXを始めれば、競馬やパチンコと同じギャンブルと変わりません。本格的にFXに投資する前に、やっておくべきことは以下の4つです。
3-1.とにかく勉強する
当たり前のことです。
為替相場の基本的な仕組み、注文方法と取引ツールの使用方法、株や商品といった他の投資との関連性、チャート分析のセオリー、ファンダメンタルズ分析の基本など、FXに関連する知識は、広く深く徹底的に勉強しましょう。
為替相場のことがよく知らないのに、何年も勝ち続けているトレーダーはいません。
3-2.デモトレードで徹底的に練習する
たとえば不動産投資なら、実際に投資する前に本番と同じようなシミュレーションをしようと思っても無理ですよね。人生が終わってしまいます。
でもFXでは、現実とまったく同じ値動きをもとに、仮想の口座で売買の練習ができます。これは非常に大きなことです。
デモトレードを数年間、あるいは数百回行って、トータルでお金が増えているのなら、それまでにやってきた手法や考え方は、おそらく優位性があると判断できます。この状態になってから、リアルマネーで稼ぎ始めればいいのです。勝てるかどうかもわからない状態でお金を使うのは、冷静に考えれば非常に危険です。
3-3.売買の根拠を明確にする
FXで勝てない人に多いのが、明確なルールに基づいていないトレードをしてしまうことです。売買の根拠が明確でないと、せっかく勝っても同じトレードが次の機会に行えません。
さらに、なぜエントリーしたのかがハッキリしていれば、その条件が崩壊したときこそ、損切りのタイミングであることがわかります。
なんとなくトレードは、残念ながらギャンブルとあまり変わりません。
3-4.利益確定と損切りを適切に行う
究極的には売買は買うか売るかしかありませんので、上がるか下がるかの予想は難しくありません。
ですが、上昇トレンドだと分かっていても、どのタイミングで新規買いし、決済売りをしていいかの判断は非常に難しいです。
利益確定と損切りについては、それだけで本が一冊書けるくらい奥が深いですが、最低限「利小損大」にはならないようにしましょう。そのための一番簡単な条件として、損切りより利益確定の値幅を広く設定することです。
4.まとめ
もう一度いいますが、FXはギャンブルではありません。正しく行動すれば、資産が増える可能性があるれっきとした投資商品です。ですが、やり方を間違えればギャンブルと実質的に同じになってしまいます。しっかり勉強して、デモトレード(少額取引でもOK)でしっかりお金が増えていく状態になってから、実際の運用を始めましょう。
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サポート体制 | サポート内容や対応可能時間の違いをチェック。 |
教育コンテンツ | 配信されるマーケット情報や投資家向けコンテンツの有無。 |
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