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FX力を鍛える有名人コラム

上がるも下がるも株価次第[井口喜雄]

トレイダーズ証券の井口喜雄による【Dealer’sEYE】をお届けします。

サウジアラビア地政学リスクや米中日貿易摩擦、さらには欧州情勢(イタリア予算&ブレグジット)などのリスク要因から世界的な株安への警戒感が高まっています。昨夜もNYダウの急落を受けてドル円は一時112円割れたものの、一転して急落分を反発すると112.48円まで買い戻されて取引を終えるなど株価次第の展開が続いています。イベントでは週末にかけて24日ベージュブック、25日ECB定例理事会、26日米GDP速報値が予定されております。特に米GDPの結果は12月利上げの判断材料となるだけに要警戒です。

NYダウは200日移動平均線の攻防

為替は株価主導の展開であることは間違いなく、引き続きNYダウの値動きがポイントとなります。チャートを見るとNYダウは現在200日移動平均線の差し掛かる25,190ドル付近で推移しています。NYダウは長期上昇局面でこの200日移動平均線にサポートされてきた経緯があり、ここがサポートされるか、下方にブレイクするかが分岐点となり、踏ん張りどころでもあります。

NYダウ日足 200移動平均線(青線) 出典:ロイター

リスク要因が好転してくればNYダウも上昇トレンド再開となりますが、200日移動平均線を下方へブレイクした場合、今の世界的なモメンタムであれば下げ足は加速しやすくなりそうです。また、NYダウが弱いと中間選挙前にトランプ大統領が「ドル高は許さん」「FEB利上げは許さん」といった発言の可能性もあり、ダウンサイドにやや警戒感を強めています。ドル円は112-113円のレンジがワークしており、上下がしっかりしているものの、112円ミドルより上の価格であれば戻り売りの戦略で臨みたいと思います。

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