さて、今回は番外編で、12月15日に発表された、FOMCの声明文について扱っていきたいと思います。
まず、結果としては大方の予想通り利上げ。そして、過度に警戒することも、過度に緩めることもなく、前回までのスタンスを崩さず、緩やかな利上げ方針を崩しませんでした。
声明としては、無難な内容で、現在までの金利上昇やドル高の悪影響に対してしっかりと触れられていればネガティブサプライズとなったのかもしれませんが、特に触れず、利上げ決定&ドットチャートも少し上側に移動し、2017年3回利上げを見込まれたところで、安心感につながりドル高へと進んだのかもしれません。
個人的には今までの上昇の中に、どのような割合でトランプ相場からの金利上昇についていったポジションと、FOMCに向けてのポジションが混ざっていたのか分かりませんでした。セルザファクトになるのかどうかも曖昧でしたので、発表前のポジションはとりませんでした。
さて、それでは今後注目されていく経済指標を占う、声明文を少し詳しく解説していきたいと思います。
では、11月から変化した箇所に絞って、見ていきましょう。
雇用増加は堅調で、失業率は低下した(unemployment rate has declined)
インフレ率は年初以降に上昇したが(Inflation has increased since earlier this year)、エネルギー価格とエネルギー以外の輸入価 格の下落を部分的に反映して、委員会の長期的な目標である2%を下回り続けた(Inflation has increased somewhat since earlier this year but is still below the Committee's 2 percent longer-run objective,)
将来のインフレを示す市場ベースの指標は顕著に上昇したが低いままで(Market-based measures of inflation compensation have moved up considerably but still are low)、サーベイに基づいた長期的なインフレ期待の指標はここ数ヵ月あまり変化しなかった
労働市場とインフレの実績・先行き予想を踏まえ、FOMCはFF金利誘導目標を0.5-0.75%に引き上げる(In view of realized and expected labor market conditions and inflation, the Committee decided to raise the target range for the federal funds rate to 1/2 to 3/4 percent.)
以上が、ざっと11月の声明文から変化した部分です。
これをみるとお分かりの通り、引き続き雇用統計・失業率、インフレ率に注目していることが分かります。
ただ、これはもうずっと注目されている部分であり、特に今回から重要視していくようなものでもないでしょう。
なので、今回のFOMC声明文では、「特に何も変化がない」ということを読み取るのが一番のポイントになります。
どういうことかというと、次のFOMCまで、トリッキーな指標で変にマーケットが動くことはなく、比較的メジャーな指標中心に、素直な動きになっていくと考えられるということです。
むしろ、17年の序盤は、1/20のトランプ大統領就任(奇しくも、私の誕生日です笑)、3月のG20などが焦点になってくるのではと思います。(G20の前に3月のFOMCがありますが)
ですので、当面経済指標は素直に追いつつも、まだまだ相場の主役であろうトランプ大統領関連のニュースフローと、金利関連のニュースフローを意識して、中長期のトレードはポジション管理していく局面が続きそうです。
私は引き続き、デイトレでドルロング目線で、戦っていきたいと思います。
※編集部より
年末年始休暇により、次回のコラムは2017年1月12日公開になります。
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