※この記事は、FX攻略.com2016年8月号の記事を再編集したものです
※ 掲載している基本データ、FX歴、売買スタイル、トレードのスケジュールは取材当時の情報です
長瀬博雅さん プロフィール
FX歴
10年
売買スタイル
トラリピ , 短期 , 中期
トレードのスケジュール
8:00~10:00
前日のNY市場の動きやニュースの確認。前日終値でチャート分析
19:00~20:00
指標やニュースのチェックとトレード
22:00~24:00
指標やニュースのチェックとトレード
基本データ
取引しているFX会社
トラリピを使用。専門家によるレポートやセミナーが充実している。また家電や食品に交換できるポイントサービスがありがたい
ヒロセ通商リアルトレードバトルでの賞金獲得を目指して参加している。通貨ペアが多く、スプレッドが狭い
チャート分析の環境
- ポイント&フィギュアを方眼紙に手書きしている
- マネースクウェア・ジャパンのチャート(週足、月足での分析)
主にトレードする通貨ペア
「ユーロ/米ドル」の取引頻度が多い。ロンドン市場からNY市場にかけて、指標発表で大きく反応することが多いため
「私のトレードのポイント」
常にトレンドを意識して、トレンドに従うようにしており、特に各国の中央銀行の政策についてアンテナを張っている。トラリピでは、基本的に10円以上の値幅に仕掛けを分散
参考にしている情報源
- マネースクウェア・ジャパンの各種レポート
- 松崎美子『ロンドンFX』(ブログ)とレポート
兼業FXトレーダー・長瀬博雅さんのトレード生活に迫る
サブプライムとリーマンで痛手を負う
長瀬博雅さんがFXを始めたのは、円安トレンド真っ最中の2007年1月。クロス円を買っておけば、値動きとスワップの両方で利益が出ていた時期でした。雑誌などでもFXの特集が組まれ、新規に口座を開設する人が増え始めた時期でもあります。
しかしその数か月後には、サブプライムショックが起こります。
「円安が急に円高に転換したので、気持ちの切替ができず、相場観に固執して損切りもできなかったので、ロスカットになってしまいました」と長瀬さん。さらに、翌2008年のリーマンショックでも損切りができず、FX資金の80%を失いました。
そんな長瀬さんが、紆余曲折あって到達したのが、マネースクウェア・ジャパン(M2J)の連続発注機能である「トラリピ」。
「1年間の値動きを見たとき、トレンド相場より、レンジ相場の方が長いことに気付きました。レンジで稼げる手法がないかネットで探したところ、2009年10月にトラリピを知りました」
3か月のテスト運用が好結果だったため、2010年1月から、100万円の資金でトラリピを本格スタートしました。
ですがトラリピを始めたばかりのころは、欲張って狭い範囲を狙いすぎたため、ギリシャショックによる急激な円高で、強制ロスカット一歩手前まで追い詰められました。この一件を機に、しっかりしたリスク管理のルールが構築されていきます。
リスクを極力避け、安全運転を心がける
トラリピの売買は完全に自動で行われますが、仕掛ける範囲や資金配分といった設定は、プレイヤーの腕次第。長瀬さんはトラリピを、狭くても10円以上の幅を狙って仕掛けます。通貨ペア選びのポイントは、「歴史的最安値」と「値動きの激しさ」で、そのときベストと判断できる通貨ペアを一つに絞り込み、ロングかショートの戦略を決めます。
この分析の際には、M2Jの週足や月足といった長期チャートを見つつ、相場予想のレポートも参考にします。
運用期間は数週間から数か月間と長目。大局観が変わらなければ、そのまま運用を続行します。
「トラリピの場合は、日々のチャート分析を行いません。ロスカットにならないよう資金を厚めに用意し、安全運転を常に意識しています。ロスカットにさえならなければ、値動きの総推移をすべて利益に変えることができます」
このように、長瀬さんのトラリピ運用は、リスクをできるだけ小さくし、安定した運用を継続することに主眼が置かれています。
トラリピがあるから裁量トレードも安心
長瀬さんはトラリピとは別に、裁量トレードも行っています。トラリピの安定収入があるからこそ、裁量トレードの検証も落ち着いて行えるとのこと。
裁量トレードのベースとなっているのは、ポイント&フィギュア。日足を分析し、もち合いをブレイクしたときにシグナルが点灯するのでターゲットを算出し、ストップを入れたうえで順張りで入ります。
値動きが基準のFX手法なので、エントリーもイグジットもシンプルなのがメリットとのことです。
裁量トレードは、仕事を終えてからの22~24時の時間帯がメイン。よくトレードするのは「ユーロ/米ドル」です。この時間帯は、欧州や米国での経済指標発表が多いため、「ユーロ/米ドル」は活発に動くことが多く、トレードのチャンスも多いです。
兼業トレーダーでの成功を目指す人へのメッセージ
自分の性格や考え方、ライフスタイルに合うトレードのやり方を確立することが一番大切だと思います。あとは楽しんでFXに取り組むことですね。楽しければ続きますし、続けられれば結果も出てきます。
僕は「勝ちパターンを見つける」という作業がとても好きです。仮説を立てて、自分のお金を使って検証し結果を得ることにやりがいを感じています。トレードする中で何か自分が没頭できる要素を見つけることができれば、上達も早いのではないでしょうか。
FXを長く続けるためにも、ポジション量を抑えること、損切りのスキルを高めることなど守りを重視するようにしています。優位性が高く再現性のある手法が確立できれば、徐々にポジション量を上げていくことで利益も高まると思います。
兼業トレーダーは、本業からの収入があることが、精神的なメリットになります。長期的な計画を立て、少しずつスキルを高めていきましょう。
※この記事は、FX攻略.com2016年8月号の記事を再編集したものです
※ 掲載している基本データ、FX歴、売買スタイル、トレードのスケジュールは取材当時の情報です
「これからFXを始めよう」と思ったとき、意外と悩んでしまうのがFX会社、取引口座選びではないでしょうか? でも大丈夫。ご安心ください。先輩トレーダー達も最初は初心者。みんなが同じ悩みを通ってきているんです。
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取り上げているFX会社は、金融商品取引業の登録をしている国内FX業者です。口座開設は基本的に無料ですので、まずは気になったところで2〜3つ口座開設してみて、実際に比べてみてはいかがでしょうか。
\FX会社によって違うところをチェック/
スプレッド | FX取引における取引コスト。狭いほうが望ましい。 |
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約定力 | 狙った価格で注文が通りやすいかどうか。 |
スワップポイント | 高水準かどうか。高金利通貨の取り扱いの数。 |
取引単位 | 少額取引ができるかどうか。運用資金が少ないなら要チェック。 |
取引ツール | 提供されるPC・スマホ取引ツールの使いやすさ。MT4ができるかどうか。オリジナルの分析ツールの有無。 |
シストレ・自動売買 | 裁量取引とは別に自動売買のサービスがあるかどうか。 |
サポート体制 | サポート内容や対応可能時間の違いをチェック。 |
教育コンテンツ | 配信されるマーケット情報や投資家向けコンテンツの有無。 |
キャンペーン | 新規口座開設時や口座利用者向け各種キャンペーンの内容。 |