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完全放置OK!レンジ相場でコツコツ稼ぐトラリピの始め方|第7回 利益を出せるトレーダーの傾向[長瀬博雅]

マネースクエア(M2J)の特許コンテンツ、トラップリピートイフダン、略してトラリピ。名前を聞いたことはあっても、どういう仕組みなのかよく分からない方も多いのでは? そこで、トラリピトレーダーとして活躍する長瀬博雅さんに、トラリピで利益を出しやすいトレーダーの傾向を解説していただきました。

【完全放置OK!レンジ相場でコツコツ稼ぐトラリピの始め方[長瀬博雅]】
第1回 トラリピとは
第2回 運用のメリット
第3回 コスト削減のコツ&含み損の考え方
第4回 リスク管理の方法
第5回 リアル運用の注意点
第6回 利益を伸ばす応用テクニック
第7回 利益を出せるトレーダーの傾向

長瀬博雅さんプロフィール

ながせ・ひろまさ。岐阜県高山市在住。本業のWEBマーケティングコンサルタントのかたわら、トラリピを中心とした副業FXでも利益をあげている。FX歴10年以上。著書に『朝30分!会社勤めをしながら稼ぐ私のFX投資法』(明日香出版)。

トラリピで利益を出しやすいトレーダーの共通点

周りの仲間を見ていて思うことは、トラリピで成功している人には共通点があるということです。

リスク管理、理に適った運用手法、取り組む姿勢などさまざまですが、そられが信念や投資哲学として昇華され、成功し続ける土台となっていると感じます。

今回は成功するために重要だと感じる3点をご紹介したいと思います。

共通点① 超長期的な視点で運用している

「トラリピの最大のメリットは何か?」と問われたら、「値動きの総推移で稼げること」になるでしょう。

日々価格が上下するというのは絶対起こることです。相場は参加者の意図を反映して生き物のように動き続けています。総推移とは、日々上がったり下がったりする動きを合計した数値のことです。

例えば、高値101円、安値100円という1日の動きがあったとします。高値から安値を引いた単純な「高低差」を狙った場合、最大でも1円分の値幅しか取れません。

一方、1日24時間の動きを細かく見ていくと、「100.1円まで下がる→100.5円まで上がる」「100.15円まで下がる→100.65円まで上がる」というように、絶えず上下動を繰り返しているもの。

「この細かな上下動をすべて利益獲得のチャンスにしよう!」「機械的に取っていこう!」を可能にするのがトラリピなのです。

総推移で利益を狙うトレードなら、1回1回の利益は少なくても良く、コツコツ勝ちを積み上げることで、結果的に満足できる成果につなげやすいです。

10年サイクルで相場を考える

日々の値動きの総推移から利益を得られるトラリピはとても理に適っており、合理的な発注機能です。長く続ければ続けるほど利益が積み上がりやすく、資金が増えてリスク耐性も高まるという利点もあります。

僕だけでなく周りの仲間も「トラリピのメリットを最大限生かす方法は、できる限り長く続けること」という結論に達しました。そして「10年、20年と続けるためにはどうしたら良いか?」という視点で改善を繰り返しています。

トラリピをうまく活用できるようになると、毎日チャート分析をする必要がないわけですから自由な時間を確保できます。僕は「自由な時間が豊富にあることこそ、豊かな人生である」という信念を持っているので、この価値観にトラリピはピッタリで相性が良いと感じています。 価値観やライフスタイルにトレード手法を合わせることは、長く続けていく上で欠かせません。

将来の年金不安をトラリピで解消

毎日チャート分析をしない代わりに、大局観を磨くことに力を入れています。大局観こそ、資金を守る最大のリスク管理につながるのです。

大局観を磨くためにお勧めなのが、M2Jのセミナーに参加すること。なぜなら、M2Jは短期売買ではなく長期運用を推奨している会社なので、長期運用に必要な知識や考え方を提唱してくれるからです。

自分一人で勉強していると限界があります。専門家から情報を得ることで、新たな視点が生まれ改善点も浮かび上がりやすくなるでしょう。

忙しいときでも、月に1回はウェブセミナーを視聴して大局観を養うように心がけています。

少しでも不利な状況を避け、有利な状況に持っていければより落ち着いて運用することができるからです。

10年、20年と続けるためには日々の値動きを予測することではなく、大局観を磨くことが欠かせません。

超長期的な視点という意味では、トラリピで将来の年金分を稼げないか検討している最中です。将来の年金支給開始年齢は70歳以上になる可能性が高く、支給金額も大幅に減額されるでしょう。僕は今38歳ですから30年以上先の話ですが、年金制度がどうなっても慌てないように準備できることは進めておきたいです。

万が一、年金が全く支給されないという最悪の事態になったとしても、老後の生計が維持できるようになればベストですね。30年という超長期的な視点で運用していきたいです。

60代の自分がスキャルピングやデイトレを行うのは体力的にも精神的にも難しそうです。でもトラリピなら負担が少ないので老後も継続できると考えています。

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共通点② 継続的に運用成績の分析を行っている

M2Jのマイページには「FX de おしゃべり!」というコンテンツがあります。質問を投稿したり回答を得ることができるのですが、M2Jのスタッフに過去データを使ったバックテストを依頼することもできます。

例えば2011年7月1日~2016年7月12日までの約5年間、豪ドル/円の買いで72円~105円の間隔に1000通貨単位、仕掛け幅10銭間隔、利益金額6パターン(500円、1000円、1500円、2000円、2500円、3000円)のバックテスト結果が公表されていました。

利益金額がいくらのとき運用成績が一番良かったと思いますか?

実は利益金額3000円のときが一番良く、合計448万4770円でした。一番成績が悪かったのは利益金額500円のときで343万4484円でした。その差は何と105万円! 同じ期間、同じリスクのトラリピ設定なら、利益金額を大きくするだけで、最終的な運用益が増加する傾向があるのです。

僕はトラリピをスタートしたばかりのころ、利益金額が500円の方が決済回数が多く総利益が多くなると考えていました。

でもそれは根拠のない思い込みであり、バックテストのデータを見たら不利であることが一目瞭然だったのです。誤った先入観を排除するためにも、データを検証して成績向上のための改善を行うことは欠かせません。

決済トレールの効果を検証してみよう

利益金額を大きくするという意味では、10月号でご紹介した「決済トレール」を活用するのもお勧めです。

※本誌10月号の記事は「完全放置OK!レンジ相場でコツコツ稼ぐトラリピの始め方|第6回 利益を伸ばす応用テクニック(長瀬博雅)」になります。

決済トレールは短期間でほとんど押し目がなく、3円~5円上昇するような場面で威力を発揮します。長期間運用する過程では3円~5円一気に上昇するような場面は何度もありますから、利益が伸びる可能性が高くなります。

過去データで検証したい場合は「FX de おしゃべり!」から決済トレールがある設定とない設定で、バックテストを依頼するのが一つの方法です。

今後の運用の中で決済トレールの効果を検証したい場合は、デモ口座と本口座を使ってデータを取ることもできます。

同じ条件のトラリピ設定にして、デモ口座では「利益金額50銭、決済トレールなし」、本口座では「利益金額50銭、決済トレールあり」のようにしておくのです。毎月の利益を集計すれば、どちらの設定がより利益をあげられるのかリアルタイムで実感できるでしょう。

「決済トレールありの方が利益が伸びる」と実感できれば、当たり前のように決済トレールを取り入れることができます。

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共通点③ 攻めよりも守りを重視している

FXを行う最大の目的は「お金を稼ぐこと」です。全ての人が今ある資金をもっと増やしたいという欲があり、欲があるからこそ勉強しスキルアップするモチベーションが生まれるわけですね。

同時に欲が強すぎてお金を稼ぐどころか、お金を失う結果に陥ることもあるでしょう。

なぜなら強すぎる欲によって「短期間でお金を稼ぎたい!」という願望を満たす行動に走ってしまい、許容できるリスクを超えてしまうためです。

攻めを重視した過剰な設定では、想定通りに相場が動いてくれれば強気になるし喜びも大きくなります。

しかし、想定とは反対方向に相場が動いた場合はどうなるでしょうか。

含み損が拡大し、不安や恐怖といった感情が芽生えてきます。次第に弱気になり、値動きに対して神経質になります。

僕も経験がありますが、不安や恐怖といった感情は一度生まれると雪だるま式に大きくなるもの。「もし●円まで円高になったら、含み損は●円になって、ロスカットまで●円しか余裕がなくなって…」と際限なく考え続けてしまいます。

想定以上の含み損は心理的に大きな負荷になりますし、正常な判断を妨げる要因となるのです。

トレードはある意味孤独な作業であり、全ての意思決定は自分に委ねられています。

一度心理的に動揺してしまうと、正常な状態に戻すのは至難の業です。仕事中や家族団らんの時間でさえ、値動きのことが頭から離れなくなってしまいます。

ですから深刻なストレスを抱えず、心理的優位を保つことが相場の世界で勝つ秘訣といえるでしょう。自分の中に損を引き起こす問題を抱えていると認め、問題を避けるルールを作ることが第一歩です。

しっかりした守備が長く稼ぐための秘訣

トラリピで成功している人は、リスク管理のルールが明確で、ルールを守るからこそ相場で長く生き残っています。

例えば、

「ストップロスを設定して損失を限定する」
「歴史的最安値になってもロスカットされない設定にする」
「通貨ペアを1つに絞る」

などは誰でもできるシンプルなルールですが、リスク管理に必ず役立つでしょう。資金量や自分の性格に合ったルールを確立することが何よりも大切です。

「稼ぐためには攻めなければならない」と思い込んでいる相場参加者は多いでしょう。しかし会社員を続けながらトラリピで成功したいのであれば「鉄壁の守りが稼ぐことにつながる」と発想の転換が必要になります。守りを固めて生き残ってさえいれば、あとは日々の値動きが利益を生み出してくれるのですから。

超長期的な視点でトラリピを運用する2つのメリット

メリット① 総推移から利益を得られる期間が長くなる

トレンドの有無にかかわらず、自然に発生する相場の上下動から、利益を得ようとするのがトラリピの基本的な考え方です。そのため、運用期間が長いほど収益の期待も増します。

メリット② 日々の値動きを追わずに済み大局観が得られる

超長期視点で運用することで、目先の上げ下げにとらわれることがなくなります。その結果として、相場全体の方向性や過熱感に目を向ける余裕が生まれます。

2015年6月の125円台を高値に、「米ドル/円」は下降トレンドに。2016年6月の98円台が最安値なので、単純な高低差は約27円。しかしトラリピなら、もっと細かな値動きでも利食いできますので、高低差よりも広い値幅が獲得できます。

今月のトラリピ活用術のまとめ 3つのポイントを意識してトラリピで成功する!

超長期的な視点でトラリピを運用

トレンドに乗るのではなく、相場の上下動から利益を狙うのがトラリピなので、長く続けることでそれだけ利益が積み重なる可能性が高まります。また、長期視点を持つことで、相場の全体像が見えやすくなり、相場観の形成にプラスに働きます。

運用成績の検証を継続的に実行

常にそれまでの運用成績を検証し続けることで、思わぬ思い込みを解消することができます。そして検証に基づいた行動だからこそ、自信を持って取り組むことができます。不安がないので、少々含み損が膨らんでも続行できます。

攻めよりも守りを重視!

短期的に稼ごうとすると、相場が逆行したときに大きな含み損を抱えてしまいます。また、そういった状態になるとメンタル面にも強い負荷がかかり、長期的な運用の妨げになりかねません。相場の総推移を狙う以上、生き残り続けることが何より大切です。

※この記事は、FX攻略.com2016年11月号を転載したものです

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【完全放置OK!レンジ相場でコツコツ稼ぐトラリピの始め方[長瀬博雅]】
第1回 トラリピとは
第2回 運用のメリット
第3回 コスト削減のコツ&含み損の考え方
第4回 リスク管理の方法
第5回 リアル運用の注意点
第6回 利益を伸ばす応用テクニック
第7回 利益を出せるトレーダーの傾向

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