FX攻略.com ズバリ!今週の為替相場動向 2017年5月22日号
先週のドル円相場
先週のドル円相場は、トランプ大統領のロシア疑惑を嫌気した株安・円高の流れに呑まれ、一時110.24円まで下落した。17日の米国市場ではNYダウが370ドル超の暴落となり、翌日の東京市場では日経平均が一時19400円台まで下落した。「恐怖指数」(VIX指数)も10ポイント台から一時15ポイント台まで跳ね上がった。
トランプ大統領のロシア疑惑で市場は再び不透明に…
市場は再び不透明感に覆われ始めた。このロシア疑惑に対する捜査がどこまで進展し、政権にどれほどの打撃をもたらすかは現時点では予測できない。経験則からいえば、こういった政治的スキャンダルによる下落は一時的で、市場がその話題に飽きれば自然に元に戻ることが多い。
また中長期的には日米のファンダメンタルズ格差や金利差の拡大を背景にドル高・円安が続くとのシナリオにも大きな変更はない。しかし万が一、ウォーターゲート事件のように大統領の弾劾・辞任といった展開にでもなれば、シナリオは大きな修正を余儀なくされる。何よりこの話題はメディアが大好きな「強者叩き」だ。市場の関心の圏外に去るにはしばらく時間がかかるだろう。
ドル円ポジション(出所:QUICK)
市場参加者のポジション推移を見ると、投機筋の円売り越しがちょうど急拡大した矢先だったことがわかる。こうした「にわかポジション」が先週の急落で損失を抱えているとすれば、113~114円ゾーンは結構な抵抗線となりうる。節目の110円を割り込むようであれば、年初来安値の108円も視野に入ってくるだろう。当面はスタンスを中立に戻して様子を見るのが賢明だ。
欧州の政治リスクは大きく後退
ドルの失速を尻目にこのところ騰勢を強めているのがユーロだ。フランス大統領選を無事に通過したことに加えて、メルケル独首相率いるCDUが州議会選挙で連勝したことで、欧州の政治リスクが大きく後退している。9月にはドイツで総選挙が行われるが、早くもメルケル首相の四選は堅いとの見方も出ている。
さらに、ECBが6月にもガイダンスを変更し、年内には量的緩和の縮小に着手するとの期待も浮上している。米国の利上げペースが不透明になるなかで、ECBの金融政策正常化期待が強まれば、ユーロドルにとっては二重の追い風となる。
ユーロに対する積極的な強気材料は今のところ見当たらないが、ドルも円も買いづらい中で、ユーロが漁夫の利を得る展開は十分考えられる。今週はドル円の取引を一休みし、このユーロ高の流れに飛び乗ってみるのも一計だろう。
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