サクソバンク証券がTradingViewをリリースして半年ほどが経過した。利用者は急ピッチではないものの、じわじわと広がってきているようで喜ばしい。TradingViewは豊富な情報量を誇り、全てのデバイスでサクサクと使えるところが魅力。さらに、SNS型取引ツールとなっており、自分のトレードのアイデアを共有したり、他のトレーダーの投稿を読んで参考にしたりすることもできる。
海外のシステムにありがちだが、とにかくいじってみて初めて発見する機能も結構多い。例えば、描画ツール。パッと見では分からないのだが、アイコンをクリックすると「フィボナッチ・リトレースメント」や「ヘッドアンドショルダー」「エリオット波動」などを自分でチャートに描くことができる。
操作的にスキャルピングには向かないかもしれないが、シンプルで直感的に使えるのが特長。初心者から上級者までマーケット情報やチャートを見ながら、即座に同じツール上で取引ができて、なおかつ既存の取引システムとリアルタイムで同期するTradingViewの利用価値は非常に高い。
一方で、TradingViewに投稿されたアイデアは削除することができないため、相当な注意を払っての投稿が必要となる。また、自動売買ができないところがMetaTrader4(MT4)やMultiChartsと比べて弱い点だといえる。しかしながら、スキャルパーや自動売買を行っている人以外にとって、非常に使いやすい取引ツールであることは間違いないだろう。
そして最近、にわかに注目されてきたのが、TradingViewのインジケーター機能である。Pineという言語を使うのだが、スクリプトサンプルだけでなくTradingViewに既に内蔵されているものもあり、自分で作ることも可能。MT4でインジケーターを自作している方などはチャレンジしやすいだろう。作ったインジケーターは「ストラテジーテスター」でバックテストすることができるので、より精度を高めることも可能である。
なお、著名な方々がご自身で作られたインジケーターを配布している場合もある。例えば、以前セミナーにもご出演いただいた小次郎講師こと手塚宏二さんは「移動平均線大循環分析」や「大循環MACD」のインジケーターを出していらっしゃるし、今後いろいろな有名トレーダーとタイアップして、ストラテジーを提供していきたいと考えている取扱業者もあるようだ。
将来、もしもTradingViewに自動売買機能がついたら、MT4を上回る取引ツールになるのではないかと大いに期待しているところである。
※この記事は、FX攻略.com2020年1月号の記事を転載・再編集したものです。本文で書かれている相場情報は現在の相場とは異なりますのでご注意ください。
※当コラムは執筆者の個人的見解に基づいて書かれたものであり、証券会社の考えを反映するものではございません。
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取引ツール | 提供されるPC・スマホ取引ツールの使いやすさ。MT4ができるかどうか。オリジナルの分析ツールの有無。 |
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サポート体制 | サポート内容や対応可能時間の違いをチェック。 |
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