すでにニュースや新聞で大騒ぎになっているように、米国大統領選はまさかのトランプ氏当選という結果に終わりました。
多くのメディアでは、トランプ氏は異端扱いされており、「おそらく当選しないだろうけど、もし当選したら大変なことになる。株価は下がり、円高になる違いない」という論調ばかりだったと思います。
選挙の開票日だった11月9日の相場は、まさにそういった展開になったわけですが、ここで気にしていただきたいのはそのタイミングです。この日の朝からの値動きを追っていきましょう。
予想で二転三転した米ドル/円
数日前からクリントン氏優勢のニュースがすでに出ていたこともあり、11月9日朝まで米ドル/円はじわじわ上昇。9日朝の時点で105円台をつけます。
しかしここから流れが変わります。1時間足チャートを見ると、朝10時台から米ドル/円は4連続陰線が出現して一気に101円付近まで下落します。これは実際に開票が進み、トランプ氏の優勢が明らかになったタイミングと一致します。
▼午前10時の速報では、クリントン氏がリード。
参考:日テレNEWS24
▼午前11時の速報では、トランプ氏が逆転。
参考:日テレNEWS24
トランプ氏が逆転したタイミングと、米ドル/円が下がりだしたタイミングはおおむね一致しています。市場に、「あれ? トランプが勝つかもしれない。それならドルを売っておこう」という雰囲気が流れ始め、それを為替レートが敏感に反映しています。
そして午後1時ごろの時点で、トランプ氏の獲得した選挙人は200人を突破。270人獲得で過半数獲得なわけですから、もうこの段階でトランプ氏は「リーチをかけている状態」なわけです。
米ドル/円のチャートを見ると、14時台から上昇に転じ始めているのが確認できます。
トランプ当選確定後に売ったら大変なことに
「噂で買って事実で売る」
という有名な投資格言がありますが、今回のケースは典型例です。
クリントン氏が勝ちそうだからドル高になり、トランプ氏が勝つかもしれないからドル安になり、トランプ氏勝利が濃厚になったら、利益確定の買いが集まりドル高になっています。
この日の夕方くらいに選挙の結果を知って、「トランプさんが勝ったから、円高。米ドル/円を売りだ」とやっていたら、そのままストレートで含み損でした。もちろん中長期的な円高の展望があって米ドル/円を売りで入るのは立派な戦略ですが、ニュースの結果のみで短期的なトレードを仕掛けてはいけない状況だったわけです。
為替レートは事実に先行して動く
今回のケースは1日の中の値動きですが、もっと長いスパンでも同じようなことはよくあります。
例えば政策金利の上昇は、その通貨の魅力アップに直結するわけですから、通貨高につながるはずです。ですが実際は、金利上昇(いわゆる利上げ)発表前から利上げの予想が先行して通貨が買われていきじわじわ上昇。利上げの発表があったタイミングで、買った人たちが満足して利益確定の売りを入れるので、通貨は下落というパターンです。
噂で買って事実で売るを、「予想で買って(売って)発表で利食いする」といいかえると分かりやすいかもしれません。
為替レートには、常に参加者予想が織り込まれていて、最終確定する前に先取りして動いているという、ファンダメンタルズの鉄則をこの機会に身につけておきましょう。
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