トレイダーズ証券の井口喜雄による【Dealer’sEYE】をお届けします。
米大統領選がマーケットでのメインテーマとなるなか、昨日はクリントン、トランプ両候補による第一回のテレビ討論会が行われるなど盛り上がりを見せてきました。ここで一旦両候補がマーケットに与える影響について整理しておきましょう。
ヒラリー・クリントン優勢の展開
ヒラリーの基本方針は現職であるオバマ政権の政策継続を訴えており、大統領就任後すぐに為替が急変するような事態にはならないと予測されます。大きな変化がないため、マーケットには安心感が広がり「リスクオン→円安」といったシナリオになります。
ドナルド・トランプ優勢の展開
トランプは無謀とも思える政策や過激な発言が多いことから、トランプ優勢の場合はマーケットにとって一番厄介な“不透明感”が生まれます。実際はオーソドックスな政治になる可能性がある一方、現在のスタンスのまま突っ走る可能性も否定できないためマーケットは「リスクオフ→円高」で反応していきます。
長期的には両候補とも円高になる可能性も
短期的な展望でいうと「ヒラリー=円安」「トランプ=円高」の構図で問題ありませんが、中長期でお話しすると、両候補は日本を名指しで「不公平な為替操作国」と述べており、自身が大統領になれば日本の通貨安政策に歯止めをかけるという姿勢を示しています。
結論を言うと両候補とも円安はお気に召さないようで、どちらの候補が勝っても円高方向に向かう可能性が高いということは覚えておいてください。
第一回テレビ討論会
さて、昨日行われた第一回テレビ討論会では、CNNとORCの世論調査によるとヒラリー勝利と回答したのは62%、トランプ勝利と回答したのは27%でした。マーケットではヒラリー優勢と判断したようですが、どちらとも決定打はなく、個人的には引き分けに見えました。
今回の討論会で一つわかった事としてはヒラリー優勢と判断された場合でも円安は限定的だったということで、上昇局面での戻り売りのスタンスに自信が持てる結果となりました。
また、仮にトランプ有利となった場合の円高はその限りではありませんし、マーケットはまだトランプリスクを織り込んでいません。振れ幅の大小を考えるとテールリスクではありますが、円高方向に軸足をおかざるを得ないと思っています。
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大統領選今後のスケジュール
- 10月4日 副大統領候補討論会
- 10月9日 第二回大統領候補テレビ討論会
- 10月19日 第三回大統領候補テレビ討論会
- 11月8日 大統領本選
短期的な円高要因が散見している
ドイツ銀行をめぐる懸念が金融株を圧迫するなか、コメルツ銀行にも飛び火し経営不安から株価が下落しており、欧州金融関連の不透明感は相当な円高バイアスとなります。
また、今夜23:00にイエレンFRB議長の発言が予定されていますが、昨夜フィッシャー副議長が「大幅な利上げは望んでいない」「過度の利上げは避けるべき」とハト派発言をしており、イエレンFRB議長の発言もこの内容に近いのではないかと推測できます。米ドル/円、クロス円は引き続き弱気バイアスをもって臨むのがよさそうです。
下方ブレイクは時間の問題に思える
100円付近には大口のオーダーがあるようでなかなか底堅い展開です。100円が強固なサポートであることには間違いないのですが、チャートを見るとそろそろといった感じはあります。この形状の三角保ち合いは下抜けの可能性が高く、仮にブレイクした場合、99.50円までは速そうなので素直についていきたいと思います。
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