トレイダーズ証券の井口喜雄による【Dealer’sEYE】をお届けします。
ボラティリティ上昇に警戒を
先週のFOMCではパウエルFRB議長がテーパリングに向かうことを容認し、2023年末までの利上げ回数を2回織り込むなどサプライズとなりました。これでマーケットは7月FOMCか8月ジャクソンホールでテーパリングを宣言し、年末にかけて実行することをメインシナリオとしており、ドル高基調となっています。
いずれにせよFRBがタカ派にシフトしたことでマーケットは警戒感を強めており、株を中心にボラティリティが高く、為替も連動してそれなりに動きが出てきました。週末にかけてもビックイベントが控えており、利食いも損切りも値幅は目線を広げておく必要があります。
イベントは本日23日(水) が仏独欧英のPMI速報値、明日24日(木) 英中央銀行の金利発表、明後日25日(金)はFRBが最も重視するインフレ指標のPCEデフレーターなど重要指標が控えているので幾分警戒を高めておきます。
ドル高は続くのか
FRBがタカ派スタンスに変わったことを背景に短期的にはドルの強気スタンスは継続です。合わせる通貨はテーパリングに遠く、リスクオフにも弱い豪ドルあたりでしょうか。FOMC後に豪ドル/米ドルはダウンサイドを試していますが、それなりの反発があれば戻り売りを狙うのが合理的な判断と考えています。一方、ドル円で見ると局地的にリスクオフの円高に振れる可能性があるのでやや触りにくい状況です。
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