昨日19日に英国のEU離脱に関する交渉が始まりました。ポイントは未払い金の交渉という離脱のコストと見ます。
英国メイ首相が、3月29日に正式に離脱通告をして以来、既に3か月が過ぎています。その間、英国総選挙が行われ、保守党が過半数割れとなり、英国の政局が不透明感を増す中、2年間という交渉の行方も不透明感を増しています。
英国側のポイントは、EUからの離脱と並行して、EUとの自由貿易協定(FTA)の締結を求めている点です。
英国側の問題点は、8日の英総選挙で、メイ英首相が率いる与党・保守党が議席を減らして過半数を維持できず、求心力の低下の著しいメイ首相が、EU離脱で自身が掲げた強硬な姿勢(ハード・ブレグジット)を維持できるかどうか疑問視され、市場は懸念しています。
EU側のポイントは、英国のEU離脱の条件をハッキリとさせる事ありきとしている点です。メイ英首相が希望しているFTAの同時並行の交渉は無い、FTAは離脱条件の後としています。EUはハード・ブレグジットを主張する英国に対し、より穏健なEU離脱(ソフト・ブレグジット)も対応可能として、それは英国政府の考え方・対応次第であるとしています。
EU側の問題点は、EUは交渉を受けて立つ側なので、EU側に特に問題はありません、2年間という時間に縛られているのは英国です。ただ、再来年2019年3月が期限であるものの、実際に離脱となれば各種の準備等が必要なので、来年2018年11月までに交渉を終えたいとしています。英国からすれば、ただでさえ難しい交渉に、その交渉時間が短くなり、交渉成立がより難しくなった格好です。
最大の注目点は、「未払い金の交渉」です。英国が「離脱のコスト」を強く意識して行く流れと予想します。600億ユーロ(約7兆4000億円)とも言われている、英国のEUへの未払い分担金の支払い問題です。EU側は、英国がこの未払い金の支払いが先ずありきとの立場を強めていて、英国がこれに応じるのか、メイ英首相が英国の意見を1つにまとめられるのか、予断を許しません。
加えて、注目すべきは、離脱する側の英国の内政が揺らいでいるので、メイ英首相が国内をまとめようと折れて、EU離脱方針を軟化しようとすれば、保守党内のEU懐疑派から党首の座を追われるという危険性が高まっている事です。
メイ英首相は1月に、EU離脱計画を示し、移民流入抑制のため単一市場から撤退する方針を掲げました。しかし8日の総選挙で保守党が過半数割れに陥り、離脱交渉に関して、野党を含めて議論が紛糾・不透明になっています。メイ英首相が英国内政を1つの意見にまとめられない場合、指導力不足を問われるという事です。
まずは28日に予定されている採決で、政府議案が通過できない場合には、与党・保守党の中でメイ英首相の退任を求める動きが活発化しそうな展開です。
市場への影響は、もしそういう展開になれば、英国政局の混迷化、EU離脱交渉の混迷化が嫌気され、ポンドは売り込まれるでしょう。それをきっかけにリスク・オフが再燃する事も想定され、28日の展開には要警戒です。
(6/20 1:47)
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