【来週の米ドル/円予想レンジ】→ 97.60-102.60
「もともと円高基調だったからなあ。(英EU離脱ショックは)切っ掛けでしかなかったんじゃないかな・・」-。これは参院選の応援演説に回る代議士の弁だ。1ドル95円を視野とした見解も併せ持っている。
円を脅かす米ドル・英ポンドのAB包囲陣
日本商工会議所の三村会頭は7/5に、英EU離脱決定後の急激な円高に対し、為替介入は必要とし、政府に円高是正への取り組みを求めた。2017年3月期の主要企業輸出想定レートが1ドル105-110円程度であることから、財界懸念は当然である。しかし筆者は引き続きポンド円/米ドル円の相関係数(200日終値比)に刮目し、円安反転の難度は高いと見ている。
米ドル/円 | ポンド/円 | |
米ドル/円 | 1 | 0.962 |
ポンド/円 | 0.962 | 1 |
英中銀カーニー総裁は7/5に「ポンド下落は輸出業者の支え」と明言。事実上のポンド安容認宣言だ。一方、同日に銀行規制強化を凍結し1500億ポンド(約20兆円)の融資余力を高める措置を発表。また、IMFは金融システム安定性評価レポートで、リスク度合いの高い世界主要28銀行を示した。邪推だが欧州銀行群の中には偶発転換社債(CoCo債)の利払い不安が指摘されており、デフォルト(債務不履行)リスクの世界的伝播を英中銀が事前予防したとも読める。また、同総裁は6/30に「夏の間に何らかの金融緩和が必要になる公算」とも述べており、7/14の英中銀金融政策会合では利下げや緩和策が示される可能性が潜む。
そうした状況の中で、政府は円売り介入(ドル買い/ポンド買い)が催促されている。イエレンFRB議長が米利上げに慎重な姿勢を伺わせる中で、米大統領選を控えてのトランプ氏とクリントン氏の日本に対する姿勢は強硬だ。主要通貨に対するドルインデックスの強含みを見てもドル高(円安)は受け入れ難い。ルー米財務長官は4月以来「市場の動きは秩序的」とし、その姿勢を崩していない。そして英国の苦境時に、介入を以て通貨摩擦が強まれば、日本は“為替操作国”とした国際的な孤立を招く恐れもあろう。米英包囲網突破は相当難しい。
7/7、黒田日銀総裁は「(国内景気・先行き)緩やかな回復が続いている」と、従来の認識を日銀支店長会議で述べた。これを以て、7/29会合での緩和整合性も後退したと読んでいる。
7/11週見通し
米ドル/円上値焦点は日足一目均衡表雲の帯圧迫下、7/6高値101.74超、7/5高値102.60越えが課題。下値焦点は7/6安値100.185、そして6/24の1ドル100円割れ後、反転反落時の安値99.90。下回ると2013/11/12-14安値圏99.08-12、同年11/7-8安値圏97.96-60を推考。
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