ドル円は米債券利回りの伸び悩みや原油価格の弱含み、米経済指標が市場予指標想を下回り、上値の重い展開でした。NYダウが上昇する中、売買は依然として実需筋が中心ですが、111台前半でのもみ合い相場から抜け出し、112.00の上抜けを試しています。
1つには、ムニューシン米財務長官が先日、
「年内に税制改革を行い、法人税引き下げなど大規模な税制改革を計画している」
「FRBがバランスシートを縮小するのは正しい方向」
「強いドルは輸出などで不利な面もある一方で、トランプ政権への信任に繋がる」
と述べた事が、トランプ政権がドル高を容認していると市場・投資家を刺激したと見ています。
もう1つには、昨日米連邦最高裁判所が、イスラム圏6カ国からの入国を制限する米大統領令について、一部を執行することを認めるとの判断をした事です。
米最高裁は、10月以降に同大統領令の合憲性を巡る審理の最終判断を下すまで、イスラム圏6カ国から米国を訪れ、米国と強い関係を持たない人たちに対する入国禁止措置の執行を認めるとしました。
トランプ大統領が1月に署名した入国規制の大統領令の執行を、米司法が一部ながらも受け入れる格好となったこの事が、市場・投資家のドル買いを更に刺激して、明らかに市場心理を改善していると見ています。
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