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ECB理事会に注目 ユーロ高けん制あるか?[雨夜恒一郎]

ECB理事会に注目 ユーロ高けん制あるか?[雨夜恒一郎]

FX攻略.com ズバリ!今週の為替相場動向 2020年9月7日号

先週のドル円相場は

安倍首相の辞任報道を受けた株安・円高は続かず、週明けの月曜日には日経平均の反発とともに106円台を回復し、木曜日には一時106.55円まで上昇した。1.20ドル台まで上昇していたユーロドルが1.17ドル台まで反落したこともドル買いにつながった。

その後米国株式市場ではIT・ハイテク株中心に調整売りが強まり、NYダウは一時2万7千ドル台まで急落したが、ドル円は106.00円付近で下げ渋った。

米国雇用統計と景気

先週金曜日に発表された8月の米国雇用統計は、非農業部門雇用者数が137.1万人増と予想(135万人増)とほぼ一致。失業率は8.4%と前回の10.2%から大幅に改善し、予想の9.8%も下回った。失業率が10%を下回るのは5か月ぶりだ。市場は(長続きはしなかったものの)ドル買いで反応した。

非農業部門雇用者数の推移を見て、労働市場の回復ペースは減速していると指摘する向きもあるが、コロナ禍で破壊された労働市場が半年やそこらで元通りになると期待する方が間違っている。今は「最悪期=これ以上悪くならない段階」から「本来の姿に戻ろうとする段階」へ移行していることが確認できればそれでよく、一喜一憂する必要はない。

米国労働市場、そして米国経済はコロナ禍の最悪期から見れば間違いなく回復している。第2四半期のGDPは前期比年率でマイナス32.9%と過去最大の落ち込みとなったが、第3四半期はそのほとんどを取り戻す回復となる見通しだ。アトランタ連銀が算出するリアルタイム予想「GDPナウ」は9月3日時点でプラス29.6%となっており、この数値は日々上方修正されている。

GDP予想

最新GDP予想は+29.6% 出所:アトランタ連銀

株式市場はバブルではない

米国経済は柔軟で多様性があり、ウィズコロナ、アフターコロナの新常態・二極化の中でもITハイテク主導で成長していく力がある。FRBが2%超のインフレを容認し、より長期的な金融緩和にコミットしたことで、投資家の安心感も高まっている。

先週の米国株式市場は比較的大きな下落に見舞われたが、強気相場の終焉でもバブルの崩壊でもなく、単なる連休前のスピード調整の範囲内であろう。S&P500とナスダックは今後も問題なく高値を更新していくだろうし、NYダウも過去最高値更新(2月12日29551ドル)や節目の3万ドル台乗せも視野に入ってくる。

ユーロドル調整ならドルに買い目

今週は米国ではこれといった重要イベントは見当たらないが、ユーロ圏では9月10日(水曜日)に開催されるECB理事会が注目を集める。主要な金融政策は据え置きの見通しだが、理事会後のラガルド総裁の記者会見でユーロ高をけん制する発言が出る可能性があるからだ。

ユーロドルは先週2年3か月ぶりに節目の1.20ドル台をつけたあと、利益確定の売りで急反落したが、英フィナンシャルタイムズ紙が「ECB理事会の複数のメンバーがユーロ高で景気回復が妨げられる可能性を懸念している」と報じたことも下落に拍車をかけた。またECB専務理事・主任エコノミストのレーン氏は「ユーロドル相場は金融政策に大きく関わる」と発言している。

ラガルド総裁の発言次第では、ユーロドルは当面調整局面に入る可能性がある。そうなれば、ドル全体に対する売り圧力が軽減され、ドル円も恩恵を受ける可能性がある。

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結論:ドル円は押し目買い継続

  • 米国経済はまだら模様ながらも回復が続いていく
  • 米国株式市場は調整一巡後再び高値を目指していく
  • ユーロドルが調整局面に入りそうだ

以上を踏まえると、ドル円は今週も緩やかに下値を切り上げる可能性が高く、押し目買いスタンスを維持したい。

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