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才色兼備なフィスコ企業リサーチレポーターの何でもコラム 馬渕の目|第8回 基軸通貨「ドル」の地位は危ないのか[馬渕磨理子]

才色兼備なフィスコ企業リサーチレポーターの何でもコラム 馬渕の目|第8回 基軸通貨「ドル」の地位は危ないのか[馬渕磨理子]

 「基軸通貨ドル」の価値はどうなる?

 欧・米・日ともに、新型コロナウイルス対策として金融緩和の政策を取っていることで、「現金」の価値が低くなる可能性についての議論をよく目にするようになりました。特に、ここ数か月のドル安と、金(ゴールド)価格の大幅上昇に伴って、ドルの基軸通貨としての価値が揺らぐことについての声が目立っています。実際に、ゴールド市場は「実物資産」として人気化しており、1オンス2000ドルを突破しました。2020年8月11日時点ではいったん、利益確定の動きから1900ドル台まで調整していますが、なお堅調に推移を続けています(チャート①)。

チャート① ゴールド価格(ドル/トロイオンス)

ゴールドが上昇している理由

 マネーの相場は面白いことに、「虚像」を「現実」に変える力があるのも、また事実なのです。政府・中央銀行が、世界経済が崩れないようにある意味、虚像の世界を創り出し、われわれは薄氷を踏む思いで進んでいます。虚像から現実へとなることを祈りながら、その不透明感な状態に置かれた投資家の心理は実物資産であるゴールドへ向かっているといえるでしょう。

 また、ゴールド価格の上昇は、ドル安基調によって外国人にとってはドル建てのゴールドが割安で購入できる状況を生んでいます。そして、米連邦準備制度理事会(FRB)による資金供給はドルの価値を下げることにつながっており、2022年まで金利を上げないといったFRBの施策により、ゴールドには優位な相場が続くと見られます。ただ、ゴールド投資はメインの投資ではなく、あくまで投資の主流は債券であり、株であり、為替です。これらの資産を持った上で、ゴールドはコツコツ積み立てていける、長期投資向きの商品だといえます。

ドル基軸通貨体制は続く

 基軸通貨であるドルは、いうまでもなく圧倒的な信頼のある通貨であり、その実力はまだ健在だといえるでしょう。これから、デジタル通貨や人民元など、ドルを脅かす存在が台頭すれば話は変わってきますが、金利がほとんどなくなった通貨をとっても、世界中の人間がドル決済中心の生活をしている事実は変わっていません。

 米国債といった安全資産の利回りが最低の水準にとどまっていることで、利益が出ない投資家が一部の資産を金利がつかないゴールドに振り分け、資産上昇を狙ったものだといえます。米国債の利回りが高ければ、最も信頼できる通貨に基づいている米国債を投資先として購入したいのは、機関投資家や富裕層も同じです。「安心」で「リターン」も確保できる米国債の金利が少しでも戻ってきた場合は、投資家はこぞって米国債を買う動きになると考えられます。それゆえに、ドルの地位はそう簡単には下がらないといえるでしょう。

第8回まとめ

第8回まとめ
  • 投資家の不安心理からゴールドの人気が高まっている
  • ドル決済を中心とした「ドル基軸通貨体制」は簡単には崩れない
  • ゴールド投資は、あくまでも投資のポートフォリオの一部

※この記事は、FX攻略.com2020年11月号の記事を転載・再編集したものです。本文で書かれている相場情報は現在の相場とは異なりますのでご注意ください。

ABOUT ME
馬渕磨理子
まぶち・まりこ。投資歴7年目。アベノミクスの立ち上がりの時期に企業で資産運用を任され、3年間の専業トレーダーを経て、フィスコの企業リサーチレポーターへ。現在は日本クラウドキャピタルでマーケティングの業務も行う。同志社大学法学部卒、京都大学公共政策大学院、公共政策修士。大学時代はミス同志社を受賞。
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