先週は上海株の暴落とギリシャ懸念に挟撃され、リスク回避型の円高が進行。「米ドル/円」は一時、120.47円と5月中旬以来の安値をつけた。しかし、上海株の下落が一服し、株安連鎖に歯止めがかかると、安堵感から円を売り戻す動きが広がり、金曜日には122円台後半まで回復して、週の取引を終えた。
市場を揺るがした上海株の暴落はひとまず一服したようだ。厳密にいえば自律反発ではなく、取引停止や株売却禁止措置など当局の介入による強制的な上昇だが、強権発動が日常茶飯事であるかの国では、こうした暴挙も材料として受け入れるしかない。また、株価暴落を放置して人民の不満が高じれば、共産党の威信が崩壊し、一党独占支配体制も危うくなる。株価を買い支える当局も必死にならざるを得ないだろう。当面は容易に株式を売り込めない状況となり、上海株につれ安となっていた日米の株価は自ずともち直していくだろう。
ギリシャ情勢も、先週の国民投票直後の過度の悲観ムードが修正され、事態好転への期待が浮上してきた。ギリシャ議会は11日に、政府がEUに提出した新たな財政改革案を賛成多数で承認。EUもこの改革案を評価しており、11日のユーロ圏財務相会合、12日のEU首脳会議を経て、債務減免など新たな金融支援にめどがつく可能性が出てきた。一時は、無秩序なデフォルトやユーロ圏離脱など最悪のシナリオが予期されていたギリシャが土壇場で救済されることになれば、投資家のセンチメントが一気に反転することは間違いない。
金曜日のNYダウは200ドル超の大幅反発となり、投資家の不安感を示すボラティリティ・インデックス(VIX)は、不安と楽観の境目である20を抜け切れず、16台まで反落した。月曜日は日経平均も2万円台を回復してくるだろう。株安・円高の負の連鎖は断ち切られる可能性が高い。
「米ドル/円」の週足を見ると、先週は下ヒゲの長い短陽線となった。酒田五法では「たくり線」といって、「深い井戸に落ち込んだものをたくり上げる勢力の発生を意味する」とされる。13年ぶりの高値125.86円からの調整は先週で一巡し、上昇波動が再開する可能性が出てきた。今週は押し目買いスタンスで臨みたい。
「米ドル/円」週足では「たくり線」が出現 出所:NetDania
「これからFXを始めよう」と思ったとき、意外と悩んでしまうのがFX会社、取引口座選びではないでしょうか? でも大丈夫。ご安心ください。先輩トレーダー達も最初は初心者。みんなが同じ悩みを通ってきているんです。
10年以上にわたってFX月刊誌を出版してきた老舗FXメディア「FX攻略.com」編集部が、FX用語を知らない人でもわかるようにFX会社、取引口座のポイントを解説しました!
取り上げているFX会社は、金融商品取引業の登録をしている国内FX業者です。口座開設は基本的に無料ですので、まずは気になったところで2〜3つ口座開設してみて、実際に比べてみてはいかがでしょうか。
\FX会社によって違うところをチェック/
スプレッド | FX取引における取引コスト。狭いほうが望ましい。 |
---|---|
約定力 | 狙った価格で注文が通りやすいかどうか。 |
スワップポイント | 高水準かどうか。高金利通貨の取り扱いの数。 |
取引単位 | 少額取引ができるかどうか。運用資金が少ないなら要チェック。 |
取引ツール | 提供されるPC・スマホ取引ツールの使いやすさ。MT4ができるかどうか。オリジナルの分析ツールの有無。 |
シストレ・自動売買 | 裁量取引とは別に自動売買のサービスがあるかどうか。 |
サポート体制 | サポート内容や対応可能時間の違いをチェック。 |
教育コンテンツ | 配信されるマーケット情報や投資家向けコンテンツの有無。 |
キャンペーン | 新規口座開設時や口座利用者向け各種キャンペーンの内容。 |