私のスイス・フラン取引の考え方
皆様、新年明けましておめでとうございます。本年も一緒にマーケットについて、勉強していきたいと思います。どうぞよろしくお願いします。
2014年のマーケット・テーマが「円売り」だったとすると、今年は「ユーロ売り」が主役に躍り出てきたと言えるでしょう。早ければ1月22日に実施される今年最初の欧州中銀(ECB)理事会で、国債購入を含んだ量的緩和策(QE)が発表される可能性も出てきており、全く余談を許さない状況となっています。しかし、私はこの「ユーロ安」という相場を考えるとき、必ずスイス・フランをセットとして考えています。本日のコラムでは、日本ではあまり取引回数が多くない≪ドル/スイス≫、私はどういう風に取引しているのか?について、書いてみましょう。
ユーロ/スイス フロアー制を徹底的に使いこなす
昨年ユーロ/スイスについて、このコラムでも記事を書きましたが、スイス国立銀行(中銀)は、2011年9月に、スイス高回避の目的で、対ユーロでのスイス・フランの上限(フロアー)を、1.2000に設定しました。
このニュースは、日本の個人投資家さんの間でも、よく知られていると思います。しかし、この【1.2000】フロアーを使って、ドル/スイスの取引をしている方は、どのくらいいらっしゃるのでしょうか?
ユーロ/スイス = ユーロ/ドル X ドル/スイス
今更ですが、ユーロ/スイスという通貨のレベルは、ユーロ/ドルとドル/スイスを掛け合わせて出来上がります。現在のプライスを例に挙げて計算すると、
ユーロ/ドル 1.1890 X ドル/スイス 1.0104 = ユーロ/スイス 1.2013 です。
算数の問題になってしまい恐縮ですが、この順番を変えると、
ユーロ/スイス ÷ ユーロ/ドル = ドル/スイス
に変化します。私は昨年からずっと、この割り算によるドル/スイスの予想レベルを想定し、ただ単にユーロを売るだけでなく、対ドルでスイスを売ることを繰り返してきました。
2015年 ユーロ売りがテーマ
私がここで繰り返すまでもなく、今年のテーマはズバリ≪ユーロ売り≫がコンセンサスとなっています。米欧大手行が、「1.15だ! 1.12だ! いやいや、1.1000も可能だろう!」 と、それぞれの見解を発表していますが、この予想レベルを使えば、ドル/スイスのターゲットも自然と計算できます。
これはあくまでも、スイス中銀が1.2000フロアー制を継続維持するという大前提付きですが、ユーロ/ドルが下がれば、必然的にドル/スイスが上昇します。それぞれのユーロ/ドルのターゲットに対し、ドル/スイスはどの辺りまで上昇するのか?の目安として下記の表を作りました。
くどいですが、スイス中銀が1.2000フロアー制を継続維持するという大前提付きで考えた場合、もし市場が考えているように、今年の年末までに、ユーロ/ドルが1.1500台まで下落するのであれば、ドル/スイスは1.04台まで上昇しなければなりません。
\GogoJungleで売れ筋投資商品を探そう!/
IMM通貨先物ポジション
とりあえず、ドル/スイスのそれぞれのターゲットが判りました。「それなら、今すぐドル/スイスを買えばいいんじゃないか?」と思われますし、実際私も昨年からずっと、ドル/スイスのロングを持っていますが、市場のポジションの偏りにも注意しなければなりません。
シカゴIMM通貨先物のポジションを見ると、昨年12月11日に、スイス中銀が「予想外の政策金利マイナス化」を発表した週に、大きくスイスのショートが減りました。しかし、その直後から市場はまたスイス・ショートを積み上げているのが、このチャートで判ります。ですので、高値追いでのドル買い/スイス売りだけは、絶対に避けて欲しいと思っています。
ドル/スイス、ここからのターゲット
まず、月足を調べてみると、赤い線で描いたレジスタンスが、1.0150くらいに来ます。現在、すでにその直前まで来ていますが、ここは一旦頭を押さえられると考えています。
時間がかかるかもしれませんが、一旦赤線のレジスタンスが上抜けした後のターゲットとしては、黄色いハイライトを入れた1.04台〜1.08台を視野に入れています。
先ほどの表をみると、ドル/スイスの1.04〜1.08というレベルは、ユーロ/ドルの1.11〜1.15台に匹敵することになります。正直、年内に1.11台までユーロ/ドルが急落するのかは、ECBの政策手段の導入や、デフレとなる期間の長短により、まだまだわかりませんが、1.15台は達成可能と考えております。そうなると、ここからはドル/スイスの1.04台を視野に入れてポジションを増減しようと思っています。
「これからFXを始めよう」と思ったとき、意外と悩んでしまうのがFX会社、取引口座選びではないでしょうか? でも大丈夫。ご安心ください。先輩トレーダー達も最初は初心者。みんなが同じ悩みを通ってきているんです。
10年以上にわたってFX月刊誌を出版してきた老舗FXメディア「FX攻略.com」編集部が、FX用語を知らない人でもわかるようにFX会社、取引口座のポイントを解説しました!
取り上げているFX会社は、金融商品取引業の登録をしている国内FX業者です。口座開設は基本的に無料ですので、まずは気になったところで2〜3つ口座開設してみて、実際に比べてみてはいかがでしょうか。
\FX会社によって違うところをチェック/
スプレッド | FX取引における取引コスト。狭いほうが望ましい。 |
---|---|
約定力 | 狙った価格で注文が通りやすいかどうか。 |
スワップポイント | 高水準かどうか。高金利通貨の取り扱いの数。 |
取引単位 | 少額取引ができるかどうか。運用資金が少ないなら要チェック。 |
取引ツール | 提供されるPC・スマホ取引ツールの使いやすさ。MT4ができるかどうか。オリジナルの分析ツールの有無。 |
シストレ・自動売買 | 裁量取引とは別に自動売買のサービスがあるかどうか。 |
サポート体制 | サポート内容や対応可能時間の違いをチェック。 |
教育コンテンツ | 配信されるマーケット情報や投資家向けコンテンツの有無。 |
キャンペーン | 新規口座開設時や口座利用者向け各種キャンペーンの内容。 |