簡単な公式で損益計算ができる
FXを始めるにあたり、「どれくらいの運用益になる?」ということは、非常に気になるところでしょう。ここではFXの損益の計算について学んでいきましょう。下にある通り、トレードの利益は「売買の数量」と「取引の結果生じた差額」を掛け算することで求められます。
ただしこれだけでは、パッと損益をイメージすることは難しいでしょうから、もっと分かりやすい基準を教えます。ポンド円やユーロ円など、米ドル以外の通貨と円が絡んだ通貨ペアを「クロス円」と呼びます(ドル円は「ドルストレート」に含まれます)。クロス円やドル円の損益計算は非常に簡単で、1万通貨取引の場合、1銭(=1pip)が100円に相当します。なので、1円(=100銭)は1万円ですし、0.1銭は10円となります。
具体例でいえば、ドル円を1万通貨、100円のときに新規で買い、101円のときに決済売りをした場合は、10,000(売買数量)×1.00(円)で1万円の利益となります。
まずは円が絡む通貨ペアの損益計算をマスターしよう
一方、円が絡まない通貨ペアだと、最終的に円に換算するため、計算がややこしくなります。例えばユーロドルの取引なら、まず取引の結果を、ドルとして得ます。そしてそのドルを、そのときのドル円のレートで円に交換して、日本円での損益が確定します。
ひとまず円が絡む通貨ペアの損益計算だけでも身につけておけば、ポイント②のような場面ごとの利益、あるいは損失の計算が簡単に行えます。
ポイント① 運用益を求める公式
<例①>
「売買数量:1万ドル、差額:1円」の場合
10,000(売買数量)×1.00(円)=10,000円の利益
<例②>
「売買数量:10万ドル、差額:30銭」の場合
100,000(売買数量)×0.30(円)=30,000円の利益
ポイント② 新規注文のタイミングによる、その後の展開と利益幅の違い
Aさんの結果
上昇している局面の101円台で新規に買ったものの、その後すぐに反転下落して大幅な含み損に。一時は95円まで下落しましたが、最終的に反転したので事なきを得ました。104円台で決済したので、最終的な獲得値幅は約3円にとどまりました。
Bさんの結果
102円から下落して100円を割り込み、98円台になったところで買いを入れました。その後の下落で含み損を抱えてしまいますが、95円からの反転でプラス圏内へ。104円台で決済したので、最終的な獲得値幅は約6円となりました。
Cさんの結果
95円で底を打って上昇し始めてから、96円台で買いを入れました。そのため含み損を抱えることなく、ストレスのない理想的なトレードに。104円台で決済したので、最終的な獲得値幅は約8円となりました。
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ポイント③ pip(s)とは取引価格の最小単位
取引価格の最小の単位をpip(s)(ピップス)といいます。「Percentage in point」の略で、最小通貨単位の1%という意味になります。日本円の場合1円の1%で1銭が1pip、ドルだと1セントの1%ということで0.01セントが1pipになります。
ポイント④ 実質の手数料となるスプレッド
実際の取引では同じタイミングであっても買値と売値に数pipsの開きがあり、この買値と売値の差額のことを「スプレッド」と呼びます。なお、この数pipsのスプレッドが取引のコスト(FX会社への実質の手数料)になります。上の図のように、3pipsのスプレッドがある通貨ペアで1万通貨の取引をするときにかかるコストは300円です。
【次の記事を読む】
基本編3|FXの取引方法は[買う→売る][売る→買う]の2種類のみ
基本編4|FXの取引対象とは?円高・円安の仕組みと色々な国の通貨ペア
基本編5|FXの利益ってどれくらい?損益の計算方法【pip(s)・スプレッド】
基本編6|24時間トレードが可能なFX!3つの取引スタイルから選ぼう
基本編7|FX取引にいくら資金が必要?証拠金とレバレッジを学ぶ
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スプレッド | FX取引における取引コスト。狭いほうが望ましい。 |
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約定力 | 狙った価格で注文が通りやすいかどうか。 |
スワップポイント | 高水準かどうか。高金利通貨の取り扱いの数。 |
取引単位 | 少額取引ができるかどうか。運用資金が少ないなら要チェック。 |
取引ツール | 提供されるPC・スマホ取引ツールの使いやすさ。MT4ができるかどうか。オリジナルの分析ツールの有無。 |
シストレ・自動売買 | 裁量取引とは別に自動売買のサービスがあるかどうか。 |
サポート体制 | サポート内容や対応可能時間の違いをチェック。 |
教育コンテンツ | 配信されるマーケット情報や投資家向けコンテンツの有無。 |
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