前回までで、確率についてその性質を詳しく話していきました。トレードをやっていく上で、確率ともう一つ、絶対に理解しなければならない大切な概念があります。
それが、期待値というものです。
トレードの期待値がプラスでないと稼ぐことはできない
期待値というのは、ざっくりいうと、何度も同じ行為を行った時に、その行為から“期待される”結果のことです。
例えば、宝くじを考えてみましょう。宝くじを買う、という行為を何度も行うことをつきつめると、この世の宝くじを全て買うということと同じになります。
この世の宝くじを全て買い集めれば、1等から1番下の300円まで、全てあなたのものです。
ですが、残念ながら、宝くじは【賞金の総額<宝くじ全てを買うのに必要なお金】となっています。
つまり、宝くじを買うという行為は、それをトータルで考えると必ずマイナスとなるということであり、期待値がマイナスであるということになります。
ということは、トレードで勝っていくということは、あなたのトレードの期待値がプラスでないといけないということなのです。
勝率と期待値の違い
勝率と期待値は何が違うのでしょうか。よく、勝率が全てであるかのように勘違いする人が多いのですが、勝率というのは期待値の構成要素でしかありません。
期待値は【勝率×勝つ時の平均勝ち幅+敗率×負けるときの平均負け幅】で計算できます。
つまり、勝率だけをみていては、期待値を考えることは出来ていないのです。
例えば勝率が80%という脅威の数字だったとしても、勝つ時は1000円、負ける時は10000円負けるような場合、0.8×1000+0.2×-10000=-1200となり、期待値がマイナスとなってしまいます。つまり、このようなトレード法では、基本的にいずれ敗けてしまうということになります。
確率を理解すれば、何度も同じことをやり続けなければ、その通りの動きをしないことがわかります。そして、期待値がプラスでなければ、何度も同じことをすると、いずれお金を失ってしまいます。
ということは、トレードで勝つためには、期待値がプラスであるルールで、何度も同じことをすることが必要になるということが、お分かり頂けるでしょうか?
ここまで理解していただけると、一番最初に上がる疑問は、「じゃあ、トレードでは、自分のルールの勝率に合わせて、勝つ時の額と負ける時の額を調整すれば、簡単に勝てるようになるんじゃないのか? 例えば、さっきの80%のルールだったら、勝つ時を3000円にして、同じようにやれば、期待値はプラスになるじゃないか」というものです。
これが、期待値と値幅に関する一番の罠です。次回、なぜそんなにトレードで勝つことが難しいのか、その一端を理解して頂けるかと思います。
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