前回は、MT4に備わっているテクニカル指標にもかかわらず、見落とされがちなテクニカル指標を使ったFXトレード方法で、「Alligator(アリゲータ)」を使ったFXトレード手法について解説をしました。今回は、テクニカル上の「ダマシ」を利用したFXトレード方法の例をみていきたいと思います。
相場の世界に絶対はない!
私自身が市場の動向を探り、トレードをするうえで、「ファンダメンタルズ」よりも「テクニカル指標」を重視していますが、「ファンダメンタルズ分析」も「テクニカル分析」も絶対というものは存在しません。
「ファンダメンタルズ分析」は過去のデータを拾ってきたとしても、実際、どこでエントリーをし、どこで決済をするかという点に関しては、曖昧になりがちです。もちろん、いくら「テクニカル分析」を駆使したとしても、将来は思惑通りにならないどころか、失敗、失敗という時期に遭遇してしまいます。
もともとこの相場の世界では「絶対」はないため、ある程度の忍耐は必要ですが、それでもトレードを続けるために、この失敗を成功に近づける方法を身につけることも大切です。
テクニカル分析はダマシに遭遇して当たり前
今回は、テクニカル上の「ダマシ」を利用したトレード手法例に触れていきたいのですが、その前に、「テクニカル指標(分析)」は、「ダマシ」に遭遇して当たり前という認識は常に持ち続け、日々トレードを行うようにして下さい。そのうえで今回は、「平均足」の「ダマシ」を有効活用する方法を紹介致します。下の図は(通常の)「平均足」です。
過去のチャートをみて「A」から「B」とみていくと、結果的に上昇トレンドだったことがわかりますが、途中青丸で囲んだ箇所では、「平均足」が「陽線」「陰線」と繰り返し出現しているため、その時点では上昇トレンドが継続しているのか? またはトレンドが崩れかけているのか?……実際は判断に迷ってしまうような場面です。「平均足」はトレンドフォロー系のテクニカル指標の部類に入りますが、テクニカル上の「ダマシ」をなるべく減らすために、もうひとつ同じトレンドフォロー系のテクニカル指標を表示させます。
移動平均線を加えて大きな流れを把握
図2は、図1と同じ期間のチャートですが、移動平均線(30期間)を一本加えたチャートです。
緩やかな移動平均線を加えることで、細かな値動きに左右されることなく、大きな流れを把握することができます。そのなかで、「平均足」は途中「陽線」(水色)から「陰線」(赤)に転換し、「平均足」の色だけでトレンドを確認していた場合は、いわゆる「ダマシ」に遭遇してしまうのですが、移動平均線が緩やかに「上昇」を示している過程では、すぐにトレンドが変わったと判断をするのではなく、「上昇トレンド中」の「押し目」を形成していると、冷静に判断をすることが可能になります。
複数のテクニカル指標を同時に表示させる効果
ひとつのチャート内にいくつものテクニカル指標を同時に表示させることは、一見、意味がないようにも思えるのですが、大きな流れを把握するためのテクニカル指標と目先の流れを確認するテクニカルを入れることで、相場の「押し目」「戻り」の目途を把握しやすくなります。
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無駄なトレードを減らす
この図2では、移動平均線が終始「上昇」を示していたため、「平均足」が途中「陽線」(水色)から「陰線」(赤)に転換したとしても、そこは慌てず、その後、「陰線」(赤)から「陽線」(水色)に確定したポイントを「押し目」完了のタイミングとしてあらかじめ心得ておくことで、高値をつかんでしまうリスクを減らしながら、トレードを進めることができます。
また、「押し目」「戻り」の確率を高めたいのであれば、オシレータ系のテクニカル指標を加え、トレンドフォロー系の「平均足」の「押し目」形成ポイントと同時に、オシレータ系も売られ過ぎを示したときにはじめて、買い出動をすることでトレード回数は減るものの、無駄なトレードを減らす効果は期待できます(上昇トレンドの場合)。
時間軸の異なるチャート表示も有効
もちろん、緩やかな移動平均線の代わりに、チャート時間軸の異なるチャートを表示させることも有効で、仮に1分足でトレードをするのであれば、同時に15分足などおおよそ、20倍から30倍長い時間軸チャートのトレンドを確認するとよいでしょう。
これらのトレード手法の考え方につきましては、当社ページの「トレーダー育成動画プログラム」でも今後解説をしますのでご覧ください。また、当社ブログでは定期的に【7時間集中! FXトレーダー養成セミナー】の開催日時も告知していますのでご覧下さい。(月刊FX攻略.com 2013年11月号掲載)
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