平均足と移動平均線という、どのチャートソフトにも入っている基本的なツールだけを用いて、トレンドにうまく乗って利益をあげる平野朋之さんのFX手法を解説します。日足が基準なので、時間のない方でも安心です。
※この記事は、FX攻略.com2016年4月号の記事を転載・再編集したものです
- 平野朋之さんのプロフィール
- 平野朋之さんのFX買い合図ポイント
- 平野朋之さんのFX買い合図戦略
- ポイント1|そもそも平均足ってなに?
- ポイント2|平均足とローソク足の違い
- ポイント3|チャート上で見る平均足とローソク足の違い
- ポイント4|30日移動平均線で余裕を持ってトレンド判断
- エントリータイミング|平均足の色が流れに戻ったら取引
- 決済タイミング|利益確定は手動、損切りは自動
- FXトレード例①|強力な上昇波を丸ごとゲット!(ドル円 日足 2015年8月〜12月)
- FXトレード例②|発生しているトレンドに途中乗車(ユーロドル 日足 2015年10月〜2015年12月)
- FXトレード例③|陽線一色の強烈な上昇トレンド(ドルカナダドル 日足 2015年11月〜2016年1月)
- FXトレード例④|トレンドが続かない負けパターン(ドル円 日足 2015年10月〜12月)
- 【編集部厳選】この手法が使えるオススメのFX口座
平野朋之さんのプロフィール
平野朋之さんのFX買い合図ポイント
■ 準備するもの
【チャート】日足
【テクニカル】平均足、移動平均線
日足のチャートに期間を30にした移動平均線と、平均足を表示するだけでトレードの準備はOK。
■ トレードの手順
1. 移動平均線の傾きからトレンド判断
2. 平均足に上昇中なら陰線が現れるのを待つ(下降中なら陽線)
3. 平均足がトレンドの色に戻ったらエントリー
4.<利確>平均足がトレンドと逆行
<損切り>直近高値、安値を越える
■ 狙い目の通貨ペア
・米ドル/円、ユーロ/ポンド、ユーロ/豪ドル、米ドル/カナダドル
■ この戦略のメリット
・色を見るだけで買い合図が分かる
・1日1回のチェックでOK
一度で大きなトレンドを取れる
平野朋之さんのFX買い合図戦略
誰でもできる簡単手法!特別な環境も不要
テクニカル分析のエキスパートとして名高い平野朋之さんが、最も得意とするのは平均足を使った手法。今回はいくつかある手法の中でも、シンプルで実行しやすいものを解説していただきました。
実行するために必要な環境は右にまとめた通り、非常にスタンダードであり、特別な準備は必要ないでしょう。また日足ベースなので、頻繁にチャートをチェックする必要もありません。後述しますが、基本的に売買するのは日本時間朝だけで、仕事との両立が簡単です。手順自体も簡単で、一度覚えればその都度の判断は不要。普段いそがしい人でも難なくこなせるでしょう。
具体的な手順を覚える前に、まずはこの手法の核となる平均足について学んでいきましょう。平均足はローソク足の派生パターンで、始値と終値の算出方法に工夫を加えることで、トレンド発生時に同じ色の足が連続して出現しやすくなっています。実際にチャートを見ると分かるように、かなり強いトレンドが発生していても、ローソク足の色はバラバラになりがち。明らかに価格が上昇している局面でも、陽線ばかり出るわけではなく、かなりの比率で陰線も現れます。
しかし平均足は、最新の足が一つ前の足に対して、上がっているか、下がっているかを4本値(始値・終値・高値・安値)の平均値から総合的に判断するため、上昇トレンド中には陽線が、下降トレンド中には陰線が立て続けに出現しやすいように設計されています。つまり視覚的にトレンドが分かりやすいので、トレードの基本的な判断を間違えにくいというわけです。
そのときに動いている通貨ペアを選択
こちらの手法は基本的にどんな通貨ペアでも通用しますが、平野さんからはこんなコメントも。
「米ドル/円やユーロ/米ドルのようなメジャーな通貨ペアはもちろんですが、あまりメジャーでなくてもそのときにトレンドが出ている通貨ペアを選んだ方がチャンスは広がります。日足でのトレードなので、スプレッドもそんなに気になりません。そういう意味で口座は、取扱い通貨ペアが多いヒロセ通商なんか良いんじゃないですか」
手法に慣れてきたら、チェックする通貨ペアを少しずつ増やしていくのも良いでしょう。慣れている通貨ペアであっても、明確なトレンドが出ていなければ利益を出すことは難しいので、注目する通貨ペアが多いほど、勝率は高くなっていくといえます。
1日1回、朝確認するだけで運用可能
平均足だけでもトレンドの流れは見えますが、さらに30日移動平均線を併用することで、分析の精度を高めます。
この手法では、トレンドの転換や継続の判断は、ニューヨーク市場が終わるタイミング(時差の関係で日本時間の早朝)に行います。朝の時点での、平均足の色や、移動平均線の傾きを確認し、必要に応じて新規エントリーや利益確定を行います。
そのため、例えば日中は仕事をしている方でも、出勤前に少しのチェックをするだけで問題なく運用ができるのです。
また損切りは、ポジションを取った時点で逆指値注文を入れることで、相場を見続けなくても自動的に実行されます。まさに兼業トレーダー向けの簡単手法なのです。
ポイント1|そもそも平均足ってなに?
1本前との比較を重視
高値・安値・始値・終値の平均価格が、1本前の足より総合的に上がっているのか下がっているのかを判断するのが平均足です。一つ前の足との比較を重視しているため、トレンド発生時には同じ色の足が続きやすくなっています。
始値も終値も文字通り平均をとる
平均足は、ローソク足と形は似ていますが、始値と終値に特殊な計算方法がほどこされています。始値は1本前の平均足の始値と終値の平均、つまり実体部分の中間からスタートします。終値は高値・安値・始値・終値の平均価格です。
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ポイント2|平均足とローソク足の違い
視覚的にトレンドが判断できる!
例えばはっきりした上昇トレンドが発生している局面でも、ローソク足では陽線ばかりが並ぶわけではなく、陰線がときおり混じります。それに対して平均足は、トレンドが発生していればその同じ色のローソク足が並びやすいです。
ポイント3|チャート上で見る平均足とローソク足の違い
チャート上でローソク足と平均足を比べてみましょう。ともに明確な下降トレンドが発生している場面でも、ローソク足ではところどころに陽線が現れているのに対し、平均足ではすべて陰線となっています。
ポイント4|30日移動平均線で余裕を持ってトレンド判断
30日線によるトレンドの定義
ニューヨーク市場のクローズ時間(日本時間早朝)の数値が、前日より上がっていれば上昇トレンド、下がっていれば下降トレンドと見なします。ですが、厳密に数値を比較することはほとんどなく、視覚的に前日よりも上がっていれば上昇、下がっていれば下降とラフに判断してOKです。
シンプルにトレンドが分かる
この手法では、30日移動平均線でトレンドを判断します。30日線はほどよい速度でトレンドを追いかけるためダマシはそれほど多くなく、また押し目や戻りになることも多いので使い勝手が良いです。
エントリータイミング|平均足の色が流れに戻ったら取引
1.移動平均線の傾きからトレンド判断
まずは30日線で基本となるトレンドを判断します。前日より上がっていれば買い、下がっていれば売りのタイミングを探します。
2.平均足に上昇中なら陰線が現れるのを待つ(下降中なら陽線)
30日線からトレンドが分かったら、平均足の色が終値ベースでトレンドと逆になるタイミングを待ちます。これが押し目や戻りになります。
3.平均足がトレンドの色に戻ったらエントリー
平均足が、終値ベースでトレンドと同じ色に戻ったタイミングで、トレンド方向にエントリーをします。
決済タイミング|利益確定は手動、損切りは自動
4.<利確>平均足がトレンドと逆行
ポジションを持った状態で、平均足がトレンドと逆の色になったら利益を確定します。もし利益が乗っていなくても一度ここで決済してください。
4.<損切り>直近高値、安値を越える
エントリーしたら、その時点での高値や安値を基準に、あらかじめ損切りの予約を入れておきましょう。こうしておけば、相場急変時でも安心です。
FXトレード例①|強力な上昇波を丸ごとゲット!(ドル円 日足 2015年8月〜12月)
トレードの流れ
① 30日移動平均線が前日より上がっていて上昇トレンドと判断できる状況で陰線が出たのでロングの準備
② 平均足が陰線から陽線に変化したので買いエントリー
③ 平均足の陽線から陰線に変化したので買いポジションを決済
FXトレード例②|発生しているトレンドに途中乗車(ユーロドル 日足 2015年10月〜2015年12月)
トレードの流れ
① 30日移動平均線が前日より下がっていて下降トレンドと判断できる状況で陽線が出たのでショートの準備
② 平均足が陽線から陰線に変化したので売りエントリー
③ 平均足が陰線から陽線に変化したので売りポジションを決済
FXトレード例③|陽線一色の強烈な上昇トレンド(ドルカナダドル 日足 2015年11月〜2016年1月)
トレードの流れ
① 30日移動平均線が前日より上がっていて上昇トレンドと判断できる状況で陰線が出たのでロングの準備
② 平均足が陰線から陽線に変化したので買いエントリー
③ 平均足の陽線から陰線に変化したので買いポジションを決済
FXトレード例④|トレンドが続かない負けパターン(ドル円 日足 2015年10月〜12月)
トレードの流れ
① 30日移動平均線が前日より上がっていて上昇トレンドと判断できる状況で陰線が出たのでロングの準備
② 平均足が陰線から陽線に変化したので買いエントリー
③ 直近安値に設定した損切りにヒットしてトレード終了
※この記事は、FX攻略.com2016年4月号の記事を転載・再編集したものです
【編集部厳選】この手法が使えるオススメのFX口座
平野さんに教えていただいたFX手法、いかがでしたか? 使うテクニカルも少なくポピュラーなものですから、すぐに使うことができるはずです。
ここでは、このFX手法を再現できるオススメのFX会社をFX攻略.com編集部が3社選んでみました。いずれも必要なテクニカル指標が揃っていて、安心して利用できる、人気のFX会社です。
1. 外為オンライン
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取り上げているFX会社は、金融商品取引業の登録をしている国内FX業者です。口座開設は基本的に無料ですので、まずは気になったところで2〜3つ口座開設してみて、実際に比べてみてはいかがでしょうか。
\FX会社によって違うところをチェック/
スプレッド | FX取引における取引コスト。狭いほうが望ましい。 |
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約定力 | 狙った価格で注文が通りやすいかどうか。 |
スワップポイント | 高水準かどうか。高金利通貨の取り扱いの数。 |
取引単位 | 少額取引ができるかどうか。運用資金が少ないなら要チェック。 |
取引ツール | 提供されるPC・スマホ取引ツールの使いやすさ。MT4ができるかどうか。オリジナルの分析ツールの有無。 |
シストレ・自動売買 | 裁量取引とは別に自動売買のサービスがあるかどうか。 |
サポート体制 | サポート内容や対応可能時間の違いをチェック。 |
教育コンテンツ | 配信されるマーケット情報や投資家向けコンテンツの有無。 |
キャンペーン | 新規口座開設時や口座利用者向け各種キャンペーンの内容。 |