FXで私が愛用するテクニカル[秋川匡人]

リピート系自動売買の運用記録を定期的に公開している兼業FXトレーダーの秋川さんに、愛用しているテクニカルを教えていただきました。移動平均線やRSIのようないわゆるテクニカルインジケーターは基本的に使わず、チャート上に引けるラインを重視しているとのことでした。

※この記事は、FX攻略.com2017年10月号の記事を転載・再編集したものです

効いているレンジをいかに見つけるか

私がブログで運用成績を公開しているのは、リピート系と呼ばれる自動売買です。これはマネースクウェア・ジャパンのトラリピが元祖で、アイネット証券のループイフダン、外為オンラインのiサイクル注文など、FX会社各社から近いコンセプトの商品が複数リリースされています。

リピート系自動売買は、端的にいってレンジ相場を狙う運用です。どの商品も、新規→利食いまで完了したイフダン注文が繰り返し再設定されるため、その注文を仕掛けた価格帯での値動きが続く限り、利益確定もずっと繰り返されます。

こういったコンセプトの商品ですから、レンジ相場になっている通貨ペアを見極め、適切に運用することが利益を着実に出し続けるコツとなります。いわばレンジ相場の特定がカギを握ります。

テクニカルよりチャート上のライン

このレンジ相場の特定のためには、月足チャートを分析します。週足以下の短いチャートは不要です。

なお、今回のお題は「私が愛用するテクニカル」ですが、私はいわゆるテクニカル指標をあまり見ません。FXを始めてから、移動平均線やボリンジャーバンド、各種オシレーター系テクニカルは一通り使ってみましたが、ピンとくるものはありませんでした。

これら価格を加工したテクニカルより、チャート上に引くライン(水平線、トレンドラインなど)、チャート上に現れる特定のパターン(ピンバー、ダブルボトムなど)の方が、自分にはしっくりきます。さらにリピート系自動売買なら、機能しそうなレンジ帯を俯瞰的な視点から見つけられれば良いため、高度なテクニカル分析は必要ないのです。

チャートの上下にまずは線を引く

チャートそのものの分析の中でも、水平線は非常に頼りになります。ましてレンジ相場には上限と下限が必ずありますから、水平に引いたラインがどれだけ機能するかの確認は必須といえるでしょう。

下のチャートを見てください。こちらは私がリピート系自動売買が最もやりやすいと思っている、豪ドル円の月足チャートです。チャート上には、4本の水平線が引かれているだけですが、ここから多くの情報を読み取ることができます。


リピート系の自動売買をする場合、複雑なテクニカル分析は必要ありません。豪ドル円の長期チャートなら、上の4本の水平線をしっかり見るだけで、いろいろな情報を読み取ることができます。

まず一番上の水平線は、実質的な最高値を表す107円台に引かれたもの。2013年と2015年の上昇時には、この最高値の手前で上昇の勢いがストップ、下降に転じています。

同様に一番下の水平線は、最安値の55円台に引かれたもの。リーマンショック時の2008年10月〜2009年2月にこの水準をつけて以降、このラインに価格は一度も接近していません。

そして、この最高値と最安値の価格差も、リピート系自動売買を成功させるために重要な要素となります。価格差がある、つまりレンジ相場の範囲が広くなるほど、たくさんの注文が必要となり、それだけ証拠金が必要となります。証拠金が増えれば、注文あたりの取引枚数が減り、資金効率の悪化につながります。豪ドル円やNZドル円は、この価格差が狭いため、リピート系自動売買に向いていると判断できます。

明確なブレイクで水平線の役割が変化

真ん中の2本の水平線は、よく機能している水準に引いたもので、現在の想定レンジの上下限になっています。上のチャートでもひと目見て分かるように、何度もこの水準が支持や抵抗になっています。

時系列で追っていくと、2013年1月にアベノミクスによる円安豪ドル高の上昇で、90円付近のラインを上抜け。これより2年半以上、豪ドル円は90円以上で推移します。これはつまり、90円台の水平線が、上昇を押し戻す抵抗から、下降を跳ね返す支持に変化したことを表します。

この展開が変化したのが、2015年8月のチャイナショックと呼ばれる大暴落。この動きで、豪ドル円はこれまで支持として機能していた90円台を下抜け、ここからはこの水準が再び上値抵抗となっています。

この時期以降は上のチャートでも確認できる通り、90円付近を上限、72円付近を下限とするレンジ相場が現在まで続いています(この本が発売される頃には、90円を上抜けしている可能性もあります)。そのため私はこのレンジ範囲内に、リピート系自動売買を仕掛ける運用をずっと継続しているというわけです。

このように、チャート上に引いたシンプルな水平線だけでも、かなりの情報、相場の判断材料を得られることがお分かりいただけたでしょうか。

特にレンジ相場を探す場合には、水平線を的確に引けることが、非常に大切になります。

※この記事は、FX攻略.com2017年10月号の記事を転載・再編集したものです

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秋川匡人の写真

秋川匡人(あきがわくにひと)

東京都在住の兼業トレーダーで、住宅ローンを抱える二児の父。某製造業で働きつつ、FXトレードに精を出す。2013年から本格的にFXを開始。テクニカル分析主体の考え方で、スキャルピングやデイトレ、自動発注系ツールの活用、高金利通貨のスワップ運用など幅広い発想でFX投資を行ってきた。現在は、ループ・イフダンを主体に運用を行っている。

公式サイト:TRADE12

Twitter:https://twitter.com/akigawa_fx

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