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仮想通貨通信|2019年の仮想通貨相場を振り返り 今後の動きを考える(その1)(FX攻略.com2020年3月号)[オオヒラ]

仮想通貨通信|2019年の仮想通貨相場を振り返り 今後の動きを考える(その1)(FX攻略.com2020年3月号)[オオヒラ]

仮想通貨の価格は乱高下となった

 2019年の仮想通貨(暗号資産)相場は、4月からの高騰を起点として大きく乱高下しました。そして、大手金融機関による仮想通貨取引所の設立や規制関係の進展など、さまざまな動きもありました。日常的に仮想通貨のニュースを追っていると、非常に状況の変化が早いことを感じます。

 ここでは2019年の仮想通貨の流れを振り返りつつ、今後の方向性について数回に分けて考えていきたいと思います。

ビットコインの2019年の価格の動き

出所:TradingViewによるBTCJPYチャート

 まずは仮想通貨の中で一番取引されているビットコインについてです。2019年の価格の動き(チャート①)を見ると、年初は40万円という安値で推移をしていました。なぜ40万円が安値かというと、ビットコインは2017年末に200万円を記録しましたが、2018年は1年を通じて下がり続けていたからです。

 その後2019年4月から大きく上昇し、6月末には140万円を記録しました。米中貿易問題をはじめとした政治問題に関連し、安全資産としての価値が高まったことが要因といわれています。しかし、そこから12月にかけて価格が徐々に下落しています。

ビットコインが大きな影響力を持つ可能性

 ビットコインをはじめとする仮想通貨市場は2019年6月末に大きく高騰しましたが、そこから年末にかけて価格が下がっています。仮想通貨相場の価格の動きを考えると「ビットコインは他の仮想通貨と同じように価格が上がりやすいが、他の仮想通貨よりも下がりにくい」という特徴があります。

 一方でイーサリアムやリップルなどのアルトコインは、ビットコインの価格に連動する性質がありますが、ビットコインよりも大きく下落するという特徴が顕著になりました(表①)。

イーサリアムやリップルなどのアルトコインの2019年の価格状況

 その結果、ビットコインが価格の安定性を含め、今まで以上に大きな影響力を持つことになります。今までは100倍を超える爆益を記録したこともあるアルトコインに魅力を感じて多くの人が投資をしていました。しかし、2019年の値動きを見る限りでは、アルトコインからビットコインに資金が一部流れたと感じています。

 今後のアルトコインについては、より実用性を持つものが生き残っていくと思います。一方で、大きな値下がりを続けるアルトコインは、再び仮想通貨バブルが到来すれば、価格が上昇する可能性もあると考えています。

仮想通貨リブラが世界に与えた衝撃

 フェイスブックが発行予定の仮想通貨リブラ(Libra)は2019年6月にホワイトペーパー(仕様書)を公開し、世界に大きな衝撃を与えました。リブラはフェイスブックの関連企業が発行する仮想通貨で、主要通貨の価格に連動した動きを持ちます。リブラはデジタル通貨として国内外への送金に非常に優れており、発展途上国を中心に大きなニーズがあるといわれています。

 しかしながら米国政府などが、世界最大のSNSサイトであるフェイスブックがリブラを発行することによる経済への影響に危惧を抱き、厳しい非難を向ける場面がありました。これは逆に考えると、それほどリブラが既存の経済に与える影響が大きいということです。

 例えば、出稼ぎが多いフィリピン人の場合だと、フィリピンへの送金手数料は年間で10%を超える多大な金額となります。これがリブラでの送金ならば、ほとんどの手数料を削減することができます。これは銀行が仕事を奪われる、もしくはいらなくなると誰もが想像できるでしょう。

 通貨は信用で成り立っているといわれています。もしリブラが大きな影響力を持ち、多くの人が利用するようになると、相対的に各国の通貨の信用が下がると思います。既存の通貨に比べ、それだけの技術と影響力を持っているのです。

 さらにリブラだけではなく、同じように楽天などの大企業では既に独自の仮想通貨を発行し、自社のサービスに利用する計画を持っています。既存の金融システムとの間でせめぎ合う仮想通貨ですが、私は将来的な方向性としてはそれを使用する人たち、つまり私たちの世論によって生き残る仮想通貨が決まるのではないかと考えています。

大手企業が取引所開設 今後の動向に注目

 2019年は大手企業が仮想通貨取引所を設立したことも大きな話題となりました。国内企業ではメッセージアプリのLINEがBITMAX、楽天が楽天ウォレット、Yahoo! JAPANがTAOTAOを立ち上げました。そして、ディーカレットという取引所は伊藤忠商事、JR東日本、第一生命など国内の大手企業が出資を行う取引所として注目を集めています。ディーカレットではJR東日本が出資をしているため、将来的には電子マネーのSUICA(スイカ)に仮想通貨でチャージできるようにすることを検討しているとニュースでも流れました。

 一方で、海外ではニューヨーク証券取引所の会社ICEが設立したBakkt(バックト)が有名です。これらの企業を並べるだけでも国内や海外を代表する企業が仮想通貨取引の基盤を作っていることが分かり、今後の仮想通貨の流れを感じることができるのではないでしょうか。気軽にデジタル通貨を利用する時代はすぐそこにきていると感じています。

※この記事は、FX攻略.com2020年3月号の記事を転載・再編集したものです。本文で書かれている相場情報は現在の相場とは異なりますのでご注意ください。

「仮想通貨通信」連載記事まとめはこちら

ABOUT ME
オオヒラ
おおひら。FX歴は2009年から、仮想通貨歴は2015年から。仮想通貨投資とこれまでの経験を活かして、大手メルマガサイトや投資サイトで仮想通貨情報を配信中。数多くの個人投資家ネットワークに参加しており、多くの投資家から得た知識を展開しています。初心者から学べる仮想通貨投資情報サイトを2016年から運営中。
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