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FRBの金利に対する考え方を探る|ドットチャート活用法[月光為替]

では、今回から今までのまとめとして、FRBの現在の金利に対する考え方をみていき、個々の指標に移っていきたいと思います。

本日は“ドットチャート”から、FRBの現在の金利に対する考え方を見ていきたいと思います。

ドットチャートとは

現在のドットチャートは、前回ご紹介したCMEグループのウェブサイトのページの下の方にのっている、以下のようなものになります。

ドットチャートとは、FOMCのメンバーが適切と考える、FFレートの水準をドット(点)で表した散布図のことです。

例えば、上のチャートでいくと、見方としては2016年、0.5~0.75のところにプロットされている点が青色で示されていて、一番多いことがわかるかと思います。

これはつまり、今のFFレートである0.25から、一段階利上げをすると考えているFOMCメンバーが、全体の中で一番多いということを示しているのです。

ですので、今FOMCには、利上げを考えている人間がどのくらいいて、かつどの程度の幅を望んでいる人間が多いのか、そしてそれが直近から3年後や長期にわたってどう考えられているのかが、一目瞭然となります。

ドットチャートの活用方法

さて、このドットチャートを使って、どのようにFRBの金利に対する考え方を探っていけばよいのでしょうか?

ドットチャートは、3ヶ月に一度発行されます。ですので、直近のドットチャートは2016年9月のものです。

これと、2016年6月に発表されたものを合わせてみることで、少し方向性を見ていきたいと思います。

まず下が2016年9月、直近のものです。


画像引用:Let’s GOLD

そして、次が2016年6月、ひとつ前のものです。

画像引用:Let’s GOLD 

全体的に、下に下がっていることが見て取れますでしょうか?

例えば、2016年6月ですと、0.5~0.75以下がいなかったですが、9月ですと、0.25、つまり据え置きと考えている議員も多くいることがわかります。

さらに顕著にわかるのが2017、2018、そして長期です。こちらは、大きく下にずれている、つまり金利水準として、下に考えている議員が増えていることがお分かりになると思います。

つまり、イメージとしては、このドットチャートを見る限り、2016年以内の利上げに対してはほとんどの議員が積極的だが、17年以降の利上げに関しては、そのペースが大幅に緩やかになる可能性が高い、もしくはそう考えている議員が9月の段階では多い、ということが見て取れます。

さて、今回のドットチャートは3ヶ月に一度発行です。ですので、かなりFRBの考え方を読んでいく上では、タイムラグがあることが分かります。

むしろ、ドットチャートは、“答え合わせ”に近い感覚に、ファンダメンタルズを追っていくものといえるでしょう。

FRBの考え方を理解するのに一番大切なもの

では、FRBの考え方を理解するのに一番大切になるのは一体なのでしょうか。

それは、“FOMCの声明文”と“FOMC議事要旨”です。

こちらは、基本的には得られる文章としては英語になりますので、なかなか難しいかとは思いますが、最もタイムリーにFRBの考え方を理解できる重要な材料となります。

では、次回はこの11月のFOMCの声明文と議事要旨を解説し、現在の金利に対する考え方の総まとめとしまして、ここの経済指標に移っていきたいと思います。

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