楽天MT4新規口座開設
FX力を鍛える有名人コラム

取引に関する「勘違い」[中里エリカ]

取引に関する「勘違い」[中里エリカ]

 過去にも取り上げたが、あらためてこのテーマを取り上げたい。人間はどうしても「楽をする」方に逃げたがるせいか、FXについても勘違いする人が多い。

 一つ目は「スワップポイントが確実にたまる」という勘違い。過去に「豪ドル円」や「トルコリラ円」で起こった悲劇は、「高いスワップポイントをもらっているから、少しぐらい損失方向に相場が動いても大丈夫」との思い込みに起因するもの。FXにおける外貨の買い持ちは預金と同じではない。外貨預金でも満期になった際に為替リスクが発生することがあるが、FXの場合、通貨ペアによっては買いでポジションを持っていればスワップポイントを受け取れると思っていたのが、いつの間にか通貨ペアのもう一方の通貨との金利差が逆転してスワップポイントの支払いに転じることが往々にしてある。

 また、どんなに高いスワップポイントをため込んでいても、為替相場が大きく損失方向に動けば、それまで受け取った金額以上の損失が出ることもある。例えば、2014年1月末に45円台だったトルコリラ円相場は現在13円台(2020年9月18日現在)なので、依然トルコリラを買ってスワップポイントを受け取り続けていたとしても、為替相場の変動で被る損失がこれを上回るのは少し考えれば分かることだ。

 さらに、「スワップポイントがそこそこたまっているはずだから、証拠金の残高を気にしなくても大丈夫」だと思い込んで何年間も放置していると、実際には証拠金残高が激減してしまっている場合もある。

 高金利通貨国は、トルコにしても南アフリカにしても、政治や経済がどうなっているのか日本では情報が取得しにくい。そうした国の通貨のポジションを持つ場合は、インターネットやツイッターなどからできる限りの情報を集め、1日1回は為替相場と自分の口座がどうなっているかを確認する必要がある。

 二つ目の勘違いは「自動売買は楽をして稼げる」という思い込み。例えば、ミラートレーダーではストラテジーによって同方向に四つまでポジションを持てるが、その場合にはそれなりの資金を入れておかなければ証拠金残高が急激に減少することもある。なおかつ、売買シグナルがいつどの程度の頻度で出るかもストラテジーによって大きく異なり、現在利益を多く生んでいるストラテジーだけを選ぶと、相場の流れが変わったときに全部のストラテジーで損失を抱え込むことも大いにあり得る。

 したがって、通貨ペアごとの状況やポジション保有日数によるパフォーマンスの違いなどを常に意識し、十分な利益が出ているかを毎日確認しよう。

※この記事は、FX攻略.com2020年12月号の記事を転載・再編集したものです。本文で書かれている相場情報は現在の相場とは異なりますのでご注意ください。

※当コラムは執筆者の個人的見解に基づいて書かれたものであり、所属先の考えを反映するものではございません。

ABOUT ME
中里エリカ
なかざとえりか。セントラル短資FXカスタマー部広報担当。大学卒業後、カナダ系銀行やスイス系為替ブローカーで外国為替およびデリバティブのインターバンクでのディーリング業務に従事。勤務していた会社が子会社としてFX会社を設立したのをきっかけに、以来FX取引に携わっている。大手証券会社や外資系証券、外資系FX会社などを経て現職。 ・セントラル短資FXの詳細はこちらセントラル短資FX公式サイト
トレイダーズ証券 みんなのFX
あなたに最適なFX会社・取引口座を見つけよう!!
【FX会社比較】10年以上FX専門誌を発行してきたFX攻略.com編集部が調査しました

「これからFXを始めよう」と思ったとき、意外と悩んでしまうのがFX会社、取引口座選びではないでしょうか? でも大丈夫。ご安心ください。先輩トレーダー達も最初は初心者。みんなが同じ悩みを通ってきているんです。

10年以上にわたってFX月刊誌を出版してきた老舗FXメディア「FX攻略.com」編集部が、FX用語を知らない人でもわかるようにFX会社、取引口座のポイントを解説しました!

取り上げているFX会社は、金融商品取引業の登録をしている国内FX業者です。口座開設は基本的に無料ですので、まずは気になったところで2〜3つ口座開設してみて、実際に比べてみてはいかがでしょうか

\FX会社によって違うところをチェック/

スプレッドFX取引における取引コスト。狭いほうが望ましい。
約定力狙った価格で注文が通りやすいかどうか。
スワップポイント高水準かどうか。高金利通貨の取り扱いの数。
取引単位少額取引ができるかどうか。運用資金が少ないなら要チェック。
取引ツール提供されるPC・スマホ取引ツールの使いやすさ。MT4ができるかどうか。オリジナルの分析ツールの有無。
シストレ・自動売買裁量取引とは別に自動売買のサービスがあるかどうか。
サポート体制サポート内容や対応可能時間の違いをチェック。
教育コンテンツ配信されるマーケット情報や投資家向けコンテンツの有無。
キャンペーン新規口座開設時や口座利用者向け各種キャンペーンの内容。

FX会社を比較・検討
したい方はこちら >>
FX会社を一社ごとに
見たい方はこちら >>

あわせて読みたい