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ポンドはドル円の先行指標?[雨夜恒一郎]

FX攻略.com ズバリ!今週の為替相場動向 2019年10月14日号

先週のドル円相場

米中貿易協議に対する期待感と警戒感が交錯するなかで、部分合意に向けた期待のほうが次第に優勢となり、下値を切り上げる展開となった。木曜日から閣僚級協議がスタート。金曜日にトランプ大統領と劉・中国副首相の会談がセットされると、ドル円は108円台を回復し、一時108.63円と8月1日以来の高値をつけた。

先週の当コラムでは、「米国のリセッション回避を前提とすれば、米国経済の相対的優位は揺るがず、ドルは売られてもまた戻ってくる可能性が高い」と述べたが、おおむねそのような展開であった。

米中貿易協議に楽観シナリオ

米中貿易協議は特定分野で部分的に暫定合意し、市場の期待通りの進展を見せた。中国が米農産品の輸入を400~500億ドル増やし、通貨政策で透明性を高めることで、米国は15日に予定していた中国製品への制裁関税の引き上げを先送りする。トランプ政権は、包括合意以外は視野にないと強硬姿勢を見せていたが、とりあえず「第1段階」と称して部分合意したのは、国内向けに手柄をアピールしたかったからだろう。中国も貿易戦争をこれ以上長引かせて国内景気を冷やしたくない。包括的合意の道筋はまだ見えてこないが、中国がある程度の面子を保ったうえで、できることから合意していくとのシナリオが見えてきたため、米中貿易戦争はこれ以上深刻化しないとの楽観的な見方が強まるだろう。

「秩序ある離脱」の期待

先週主要通貨で最もダイナミックな動きを見せたのはポンドであった。ポンドは対ドルで1.22ドルから1.27ドルへと約500ポイント上昇し、ポンド円は一時137円台後半と週初の安値から7円あまり急伸した。英国のEU離脱期限まであと3週間となったが、EUと土壇場で合意する「秩序ある離脱」への期待が高まっているようだ。ジョンソン首相の就任で、市場としてはハードブレグジットを覚悟しただけに、もし合意できればポジティブサプライズとなる。もし期限までに合意できなくても、期待が残っていれば再延期の可能性もある。

ポンドのチャートを見ると、対ドル・対円・対ユーロ、いずれも直近の高値を突破し、大底入れの形状となっている。

ポンドドル日足 出所:NetDania

ポンド円日足 出所:NetDania

ユーロポンド日足 出所:NetDania

さらにドル円の動きと比較すると、この半年、ポンドはドル円の先行指標となっており、仮にポンドが上昇局面入りならば、ドル円は109-110円に達してもおかしくない。

ポンドドル(水色・左目盛)とドル円 出所:NetDania

リスク選好の円安へ

米中貿易協議やブレグジットに対する楽観的な見方を背景に、NYダウは先週金曜日、27000ドルを一時回復し、7月に記録した史上最高値27400ドルを再び視野に入れた。また米国経済はリスクに直面するものの、予防的金融緩和のおかげでリセッション入りは免れるとの見方が多い。今週も株高・リスク選好ムードの中、安全通貨の円が売られやすく、ドル円、クロス円とも一段と円安方向に振れる展開を予想する。

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