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なにわのチャート博士・神藤将男の中間波動攻略メソッド!|第20回 米国長期金利のサイクル分析[神藤将男]

なにわのチャート博士・神藤将男の中間波動攻略メソッド!|第20回 米国長期金利のサイクル分析[神藤将男]

利益が大きく取れるトレンド相場への関心が高い人は多いですが、トレンドのない場面には興味を示さない人もいるのではないでしょうか? トレンドで利益を丸ごと取るためには、トレンドが発生していない中間波動といわれる局面を制する必要があります。ここでは、そんな中間波動の攻略方法を神藤将男さんに教えていただきます。

※この記事は、FX攻略.com2021年5月号の記事を転載・再編集したものです。本文で書かれている相場情報は現在の相場とは異なりますのでご注意ください。
※当連載で使用している「中間波動」は、「一目均衡表」における中間波動とは一切関係ございません。

米国債10年利回りとは

 皆さんこんにちは。今回はFXをする上でも株式投資をする上でも、あるいはその他の投資を行う上でも絶対にチェックするべき銘柄の現状分析をしていこうと思います。その絶対にチェックするべき銘柄とは「米国債10年利回り」です。

 ニュースなどで出てくる長期金利は一般的に10年物国債の利回りをいいます。そして、この長期金利は「経済の基礎体温」ともいわれており、マーケットの動向を見極める上で非常に重要な銘柄なのです。さらに、マーケットにおいて世界の中心といえば米国ですので、「米国債10年利回り」を見ることで、世界のマーケットがどこに向かっているかを確認していきましょう。

 まず国債とは、国が発行する債券のことです。資金を借り入れたときに発行される借用証書の一種が債券ですが、その発行元が国なので安全資産の一つとされています。そして、満期を迎えたら金利をこれだけ支払うと発行されるときに決められています。

 国債は新規で発行されるものの他に、既に発行され満期を迎える前に売買されるものがあります。分かりやすく表現すると国債の中古市場のようなものです。そこでは国債が人気となると国債価格が高くなり、人気がなくなれば安くなります。満期にもらえる金利は決まっていますので、国債価格が高くなればもらえる金利から計算する利回りは低くなります。反対に、国債価格が安くなれば利回りは高くなります。まずは、この仕組みを正しく理解しましょう。

 そして、この債券(国債)市場は株式市場と逆の相関関係にあるといわれています。好景気などでリスクを選好するようなときは資金の流入先として株式市場が人気となり、国債は人気が低くなって価格も下がっていきます。逆に株式市場の人気がなくなりリスクを回避する動きになると、安全資産とされる国債の人気が高まります。つまり、米国債10年利回りが上昇しているときは株式市場の人気があるときで、米国債10年利回りが下降しているときは株式市場の人気が低下しているというのが基本的な考え方となります。中央銀行が決める政策金利に対して、10年債利回りはマーケットの心理を表しているともいわれています。

チャートで現状分析

 米国債10年利回りは大局で見ると、上げ下げを繰り返しながら40年以上も下がり続けているという歴史があります。

チャート① 米国債10年利回り 月足(2008年6月~2021年2月)

出所:TradingViewによる米国債10年利回り

 チャート①を見ると高値が切り下がり、安値も切り下がる動きが続いています。その高値と高値、安値と安値のところにチャネルラインを引いていますが、米国債10年利回りの動きがそのチャネルラインの中で推移しているのが分かります。そして、2016年に安値をつけた後に2014年の高値を更新したことで、トレンド転換の可能性が浮上しましたが、それも2020年のコロナショック時に2016年安値を割ったことでその考えが否定され下降トレンド継続となりました。

 2020年3月に安値をつけてからは反発して現在に至っています。ここでサイクルを確認すると4年前後の周期となっており、仮に2020年3月が4年前後のサイクルの安値だったとすれば、今回のサイクルが強気であっても弱気であってもしばらくは強気の動きになる傾向があります。

 今回のサイクルが強気となってトレンド転換していくのか、弱気の流れが継続するのかはまだ分かりません。もし弱気のサイクルの流れが継続するのであれば、政策金利がマイナス金利をつけるなど、マーケットは未知の世界に突入していくでしょう。一方で、ここから強気のサイクルになるならば、大局でのトレンド転換となり利回りの下降の時代から利回りの上昇の時代に大転換することが考えられます。

中間波動を究める

 中間波動を攻略することでトレンド相場を狙います。トレードにおいては小さな動きの中間波動を的確に取ったとしても大きな利益にはなりません。しかし、多少荒いトレードであってもトレンドをしっかりと取ることができれば利益は大きくなります。

 そのトレンドは「動」であり、トレンドがない中間波動は「静」であるということを認識しましょう。そうすると、日々のローソク足の動きが動なのか、静なのかを意識するようになります。この考えを短期、中期、長期の視点で見ていきます。そして、長期の中間波動が終わりトレンド相場になるところを狙うことで大きなトレンド相場を狙うチャンスが出てくるのです。トレンドの後追いをせずにトレンド相場の初動を狙うために中間波動を極めていきましょう。

最後に

 ちょうど20回目を迎える「中間波動攻略メソッド」ですが、今回で最終回となります。まだまだお伝えしていないことがたくさんあるのが心残りではありますが、またどこかでお会いできるのを楽しみにしております。ありがとうございました。

※この記事は、FX攻略.com2021年5月号の記事を転載・再編集したものです。本文で書かれている相場情報は現在の相場とは異なりますのでご注意ください。
※当連載で使用している「中間波動」は、「一目均衡表」における中間波動とは一切関係ございません。

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ABOUT ME
神藤将男
しんどう・まさお。小次郎講師こと手塚宏二氏が代表を務める(株)手塚宏二事務所のもとで、ストラテジスト兼テクニカルアナリストとして活動。TradingViewでさまざまなチャート分析のアイデア投稿を行っている。
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