先週金曜日に発表された米国12月の雇用統計は驚愕の結果となった。+19.5万人前後と予想されていた非農業部門雇用者数(NFP)がわずか+7.4万人と約3年ぶりの低水準にとどまったのだ。11月分は+20.3万人から+24.1万人に上方修正されたが、それを勘案しても弱すぎる数字である。
一方、失業率は前回の7.0%から一気に6.7%へ低下し、FRBがゼロ金利維持の基準として掲げる6.5%まであと0.2%に迫った。2008年10月以来5年2か月ぶりの低水準である。
雇用の急ブレーキと失業率の大幅改善、この一見相反する結果をどう受け止めるべきだろうか。
NFPの下振れはおそらく先月米国を襲った大寒波の影響と思われる。家計調査によると、悪天候による自宅待機は27.3万人にのぼり、1977年以来最多となった。この要因は統計手法の相違から先に発表されたADP雇用報告(+23.8万人)には反映されなかったようだ。今回のNFPの悪化は必ずしも新たな雇用減少トレンドの始まりではなく、一時的な下振れにとどまるとの見方が多い。
ただし、FRBの金融政策がまったく影響を受けないとは言い切れない。
ナイアガラの滝すら凍る記録的な大寒波は現在も衰えを見せず、1月分の雇用統計にも下振れ圧力を及ぼす可能性が高い。
先月のFOMC後の会見でバーナンキ議長は「状況が進展すれば毎回の会合でQEの縮小が可能」と述べる一方、「景気次第で買い入れの停止もしくは拡大が可能」とも述べている。雇用市場の不透明感が強まれば、次回1月28・29日の会合でひとまずQE縮小を見送る可能性も十分あり得るのだ。
一方、失業率の大幅低下は、労働参加率の低下が大きく影響したようだ。
労働参加率は今回62.8%に低下し、昨年10月に記録した約35年ぶりの低水準に並んだ。比較的長期の失業を経て就職をあきらめた人が労働市場から退出することにより、労働参加率は低下し、失業率は見かけ上改善するが、これは喜ばしい失業率低下とはいえない。
今後はベビーブーマー世代がリタイア時期を迎えることにより、労働参加率は一段と低下し、失業率はさらに低下する可能性が高い。FRBは失業率基準を6.5%から6.0%に引き下げることを真剣に検討せざるを得ないだろう。もしそうなれば、利上げ観測が遠のき、金利低下・ドル安という展開が連想されよう。
今回の米国雇用統計の結果をことさら悲観する必要はないが、順調な雇用回復を前提としたこれまでの米国金利上昇・ドル高の流れが水を差される可能性は十分ある。
今週も引き続き潮目の変化に要注意である。
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