先週の「米ドル/円」相場は、米国雇用統計の「後遺症」で軟調に推移し、一時101.43円と3週間ぶりの安値へ下落した。
なにせ、あれだけの好結果(非農業部門雇用者数+28.8万人、失業率6.3%)にもかかわらず、米国金利もドルも上がらなかったのだから、参加者の失望感は小さくない。
しかも、イエレンFRB議長は先週の講演で、「労働市場の状況は改善が続いたが満足にはほど遠い」と断言し、超金融緩和政策の正当性を切々と訴えた。
ゼロ金利解除の観測ははるかかなたに吹き飛ばされ、最初の利上げは再来年以降との見方すら浮上した。
ドル上昇の道は閉ざされたと悲観した向きも少なくないだろう。
確かに米国雇用統計の詳細を見ると、長期失業者の割合が異常に高く、非自発的パートタイマーが増えた結果、賃金が伸びていないなど、見かけより質が良くないことは確かだ。
労働参加率は1978年以来の歴史的低水準にあり、働き盛りの世代にもかかわらず就労をあきらめた人が多いことを示している。
失業率はすでに旧ガイダンスの6.5%を下回ったが、こうした事情を勘案すると、実質的に8%台で高止まりしているとの見方もある。
雇用に強い思い入れがあるイエレン議長が、いつまでも金融緩和を続けたいと主張する気持ちもわからなくもない。
しかし、マクロ的見地から見ると、米国景気が順調に回復しているのも確かだ。
今週は4月の物価指数や住宅着工件数、5月のNY連銀製造業景気指数、ミシガン大学消費者信頼感指数など数多くの景気指標が発表されるが、いずれも米国景気の好調さを裏付ける結果となりそうだ。
とくに、消費者物価指数は前年比+1.5%から+2.0%へ上昇し、昨年7月以来の水準となる見通しだ。
労働市場の質はすぐには改善しないだろうが、経済が全体として強くなり、物価上昇圧力が強まってくれば、超低金利を続けていくことはいずれ困難となってくる。
イエレン議長としても、雇用に対する思い入れが強すぎれば利上げのタイミングが遅れ、資産バブルやインフレを招きかねないことは理解しているはずだ。
今後は、マクロ経済vs個別事情、総論vs各論、オーソドックスな政策vs弱者への配慮といった葛藤がFRB内で激しくなっていくだろう。
イエレン議長の就任以来、ゼロ金利が永遠に続くかのような錯覚に陥っていた市場も、そろそろ正気に戻る必要があるのではないか。
米国金利も「米ドル/円」も割安圏にあり、上昇余地は小さくないと考える。
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