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FX力を鍛える有名人コラム

私が一人の投資家として大切にしている言葉[水上紀行]

あなたは一人のFX投資家として、教訓にしている言葉や考え方をお持ちですか? 相場の世界には、昔から語り継がれるさまざまな名言がありますが、水上紀行さんが最も大切にしているのは「投機を成す者は、楽悲を戒む」という言葉だそうです。今回は、この言葉の真意を教えてもらいましょう。

※この記事は、FX攻略.com2017年12月号の記事を転載・再編集したものです

新年や新年度こそ感情を抑えるべき

私が投資家として大切にしているのが、「投機を成す者は、楽悲を戒む」という言葉です。FXトレーダーたるもの、勝ってははしゃぎ、負けてはしょげるのではなく、喜怒哀楽を殺して淡々とポーカーフェイスでいることが大切だという教えです。

頭で分かっていても、儲かれば気持ちは浮き立ちますし、負ければがっくりしますから、これを実践するのはなかなか容易なことではありません。人間、すべからく修練が必要だということです。

そして、さらに感情には別の落とし穴もあります。それは、新年や新年度などの新しい期間が始まるときです。「気持ちも新たに、さあやるぞ!」と決意を固めてスタートを切ることは、一般社会ではむしろ良いことです。しかし、こと相場においてはこの気持ちの高揚は避けるべきことだといえます。なぜなら、新年や新年度といった新しい期間の始まりはマーケット参加者に同じように訪れ、一斉に多くのマーケット参加者が気持ちを高揚させる時期だからです。

これにより何が起きるかといえば、極めて短期間にポジションがロングあるいはショートに偏ってしまうということ。例えば、売った水準から下がるには下がるのですが、そこからの反動が大きくなりがちです。というのも、最初の下げの段階で売り遅れる人がかなり出る傾向があるからです。

そのような出遅れたマーケット参加者が何をするかというと、戻りを待って売ろうとします。最初の下げの段階で売った参加者がいて、次に戻りで売ろうとする参加者が段階的に増えていき、結果としてマーケットはショートでパンパンになってしまうのです。

こうした状況を冷静に見て、ポーカーフェイスでいられる人は一握りであり、多くの場合、買いが強いとは感じながらも、その後の下げに期待します。これは決して珍しいシーンではなく、よくあることです。殊に新年、新年度に多いといえます。そして本当に下がらなくなると、だんだんと加速しながら損切りの買い戻しが買い戻しを呼ぶことになります。

余分な感情、(新しい期間の始まりで、気持ちも新たに)さあやるぞという感情が、ポーカーフェイスでいなければならない自分の感情を邪魔してしまうことが往々にしてあります。これが新年や新年度といった新たな期間の始まりで損失を被る原因となっています。

繰り返しになりますが、感情を抑えるということは簡単なことではありません。そこで大事にしたいのが、前述の「投機を成す者は、楽悲を戒む」という言葉になるわけです。

何よりも大切なのは相場を楽しむこと!

余談ですが、あるとき昔からの先輩ディーラーから、「ファンドを立ち上げるのでチーフになってくれないか」という過分なお話をいただいたことがありました。ただ、「なぜ私が?」という疑問があったので、ある日ご本人に理由を聞いてみました。そうしましたら、「君は東京で一番儲けているディーラーだからだ」といわれたのです。

私自身は「それは過大評価」と思ったのですが、そこからが面白かったです。彼いわく、「君は普通のディーラーと違って、物静かであまり感情を表に出さないからね」とのことでした。そのお言葉は、まさに私が求める「投機を成す者は、楽悲を戒む」を評価していただいた証拠であり、正直うれしかったです。

いずれにしても、メンタルコントロールは大変です。こんな偉そうなことをいっている私ですら、メンタルをやられそうになって危ない危ないとよけることは結構あります。ですから、「してはいけないこと」あるいは「しても良いこと」を挙げる場合は、できるだけ絞り込んで単純化することが大事だと思います。

そんなにメンタルコントロールが難しいなら、システムトレードなりAIなりに移行すれば良いではないかというご意見もあることと思います。これについては好みの問題ですので、ご自身の希望通りにすれば良いと思います。

私自身としましては、今までの鍛錬によって自分の頭に刷り込んだものはまだ十分使えると思いますので、このまま為替バカ一代でいくつもりでいます。なお、皆さまにはいつも繰り返し申し上げていますが、為替を楽しんでください。その楽しさが分かってしまうと、AIなんかにこの面白さを取られてなるものかと思うはずです。相場を推理することの面白さは、何物にも替え難いと思います。

※この記事は、FX攻略.com2017年12月号の記事を転載・再編集したものです

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