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新型コロナウィルス相場の着地点を考える[雨夜恒一郎]

FX攻略.com ズバリ!今週の為替相場動向 2020年2月17日号

先週のドル円相場は

新型コロナウィルスをめぐる楽観と悲観が交錯する中、109円台後半を中心とした狭いレンジでのもみ合いが続いた。週前半は、感染者数は増えているものの増え方は鈍化しているとの見方から株高・ドル高の展開となり、一時110.13円まで上昇。しかし後半は、中国当局が確認基準を変更し感染者数が急増したことから、109.62円まで反落した。

感染者数の実態は15万人以上?

中国の感染者数は、先週木曜日の基準変更に伴い一日で1万4840人増加し、6万人を超えた。それまで一日2000~3000人ペースでの増加で、増加ペースは鈍化傾向にあっただけに、これをもって「感染急拡大」と騒ぐメディアも少なくなかった。米FOXニュースが「中国当局はコロナウィルス感染を少なくとも10万人過少報告している」と報じているように、今や中国当局の公式発表を信じている人はほとんどいないだろう。武漢市の人口が約1500万人、感染率1%として、実際は15万人程度が感染している可能性が高い。

パンデミックではない

ただし、ウィルスの毒性はさほど強くなく、致死率がこれまでの平均である2%とすれば、最終的な死者数は3千人あたりがめどとして見えてくる。13日時点の公式発表によると、現在の死者数は1380人とさほどかけ離れた水準ではない。もちろん今後も感染者数・死者数ともに増加するだろうし、過度の楽観は禁物だが、潜伏期間は2週間程度と考えられていること(春節明けから今週で2週間)を考えると、マーケットが「そろそろ感染拡大のピークは見えてきた」と受け止めたとしても不思議はない。しかも感染は中国以外では抑制されており、世界中で5000万人以上が死亡したスペイン風邪(1918年~1919年)とは比べるべくもない。「アウトブレイク」ではあるが「パンデミック」ではないのだ。

木を見ず森を見よ

上海総合株は先週の当コラムで予想した3000ポイントには届かなかったが、2935ポイントまで上昇し、春節前の水準をほぼ回復した。米国株も三指数そろって史上最高値を更新している。両国の関税率引き下げという別材料はあったにせよ、株式市場は事態を収拾可能と楽観視していることがわかる。いわば木を見ず森を見ているわけだ。

為替市場は株式市場より短期的な材料に反応する=木を見る傾向があるが、中長期的にはどの市場も趨勢に逆らい続けることはできない。われわれ為替市場の参加者はもっと森を見なければならないということだ。感染拡大の収束が見えてくるならドル円はさらに上昇する公算が高くなる。一方、中国の景気減速は欧州や資源国にとって中長期的にも打撃となることから、ユーロや豪ドルはまだ底は見えてこないだろう。今週もドル強気スタンスに変更はない。

なお、米国ではこの時期インフルエンザが大流行し、毎年数万人が死亡していることはあまり知られていない。今季も患者数が2200万人、死者1万2千人に達しているが、インフルエンザが原因で米株やドルが売られたという話は寡聞にして聞かない。現代においては、そもそも感染症に対して過剰反応すべきでないというのが市場の経験則ではないだろうか。

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