FX力を鍛える有名人コラム

いいとこ取りのドル買い・円売り再び![雨夜恒一郎]

歯車噛み合い、薄商いの中「120円」台トライもあり!!

FOMC声明は、従来の「相当期間低金利維持」の表現を「利上げ着手に忍耐強くいられると判断」に変更する一方、これまでの「相当期間」と一致するものと説明。これを受けて市場に安堵感が広がり、ドル円は119円台を回復した。

「忍耐強く」という文言は少しわかりにくいが、「FRB文学」においては将来の利上げに向けて地ならしを始めたことを意味する。実はこれには前例があって、同時多発テロの打撃から米国経済が立ち直り始めていた2004年1月に当時のグリーンスパン議長が「緩和解除に忍耐強くなれる」との婉曲表現を用いたのが始まりだ。FRBはその4か月後に「忍耐強くなれる」を削除し、「緩和政策はゆっくりとしたペースで解除できる」とし、翌6月には最初の利上げに踏み切っている。

今回は、原油相場の急落や株式市場への打撃を最小限に食い止めるため、「緩和スタンスに変わりはない」旨の但し書きをヘッジとして添えたが、次の行動が利上げであることはこれで確実になった。「忍耐強く」いられるのはその猶予期間というわけだ。

イエレン議長は会見で「少なくとも今後2回のFOMC会合では正常化を開始する公算は小さい」と述べていることから、利上げは最も早くて来年4月ということになる。一方で「参加者のほとんどが2015年中の利上げを想定」とも述べており、利上げが再来年に先送りされる可能性は小さい。おそらくは来年6月から10月の間となる可能性が高く、これは市場の見方とほぼ一致している。FOMCが今後フォワードガイダンスを徐々に変化させていくことにより、市場はごく慎重な利上げ開始を織り込んでいくことになるだろう。

金融政策の正常化に向けて大きな一歩ではなく「半歩」だけ踏み出したFRBに対し、市場は好意的な反応を示している。米国債市場は来年の利上げの意思確認と見て利回り上昇となる一方、株式市場は利上げ慎重スタンスを好感して上昇と、「いいとこ取り」の展開だ。金利上昇を受けたドル買いと、株高を受けた円売りの歯車が噛み合い、ドル円にとって上昇しやすい環境となってきた。

チャート上も121円台からのダウントレンドラインを上抜けし、先週の115円台で調整局面が終了したことを示唆している。今週は薄商いのクリスマス週ながら、再度120円台をうかがう展開が考えられ、新規の買いを検討したい。


ドル円一時間足 出所:Net Dania

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