今週のイエレン議長証言〜来月のFOMCが今年の「米ドル円」の方向性を決定する…
先週金曜日、ギリシャ支援の4カ月延長でユーログループ(ユーロ圏財務相会合)が合意したことで、ギリシャの無秩序なデフォルトやユーロ圏離脱といったリスクシナリオが後退し、ギリシャをめぐる懸念はひとまず下火となりそうだ。今後、市場の視線は再び米国の金融政策の行方に向かうことになるだろう。
市場の関心は、FOMCが「緩和解除に忍耐強く」というフォワードガイダンスを削除し、緩やかな利上げを開始する時期はいつかという点にある。先週公表されたFOMC議事録は、「多くが時期尚早の利上げが回復を弱める可能性に言及。リスクを考えるとゼロ金利を長く維持する方向に傾斜」など、予想外に慎重な内容となり、早期利上げのシナリオは大きく後退した。
今週は火曜日と水曜日に予定されているイエレンFRB議長の半期に一度の議会証言(旧ハンフリー・ホーキンス証言)が最大の注目イベントだ。もし、議長がFOMC議事録と同様のハト派姿勢を示せば、早期利上げ観測は完全に一掃され、米国金利低下・ドル安の流れが強まるだろう。
一方、前回のFOMCは1月27・28日に開催されたため、2月6日に発表された1月の米国雇用統計の強い結果を反映していないことに注意を要する。タカ派筆頭のプロッサー・フィラデルフィア連銀総裁は先週、「FOMC議事録への市場の反応は直近の米雇用統計の強さを無視しているようだ」と発言。利上げ観測の過度の後退を修正するため、イエレン議長が予想以上にタカ派的ニュアンスの証言を行う可能性も小さくないと思われる。この場合、「3月フォワードガイダンス変更、6月利上げ」のシナリオが復活し、来月6日の米国雇用統計、17・18日のFOMCに向けて、米国金利上昇・ドル高の展開となるだろう。
昨年12月の調査によると、FOMCメンバーの過半数は、FF金利は2015年末に1%以上になるのが適切と考えている。これに対してFF金利先物は12月限月で0.52%しか織り込んでおらず、市場はFOMCの利上げ意欲を過小評価しているといえる。今週のイエレン議長証言から来月のFOMCまでの1カ月で、両者の認識ギャップが縮小するのか拡大するのかが、今年の「米ドル/円」の方向性を決定するといっても過言ではない。
FOMCメンバーのFF金利予想チャート 出所:FRB
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