FX攻略.comズバリ!今週の為替相場動向 2017年1月16日号
先週の米ドル/円相場は大幅続落。11日に行われたトランプ次期大統領の会見で、減税やインフラ投資など具体的な経済政策に言及がなかったことから失望のドル売りが広がり、一時113.76円と1カ月強ぶりの安値へ下落した。トランプ氏勝利後の高値118.66(12月15日)から約5円調整した形だ。NYダウ平均は2万ドル目前で足踏みが続き、米国債利回りは大きく反落した。もともとトランプラリーに懐疑的だったアナリストからは早くも「トランプ相場は終焉」「今後はトランプ円高に注意」といった警告が相次いだ。
確かにトランプ氏の会見は期待外れだった。だが大統領選後一度も会見を開いていなかった同氏が、就任まで一週間少々というこのタイミングであえて記者会見を開き、あえて市場の期待に応えなかったのは、トランプ氏なりの計算があったはずだ。「株高・金利高・ドル高」という市場からの期待感MAXの状態で大統領職のバトンを受け取るのはあまりにダウンサイドリスクが高い。常に先回りする市場にある程度の失望感を与えることによりガス抜きを促し、就任に際してのハードルを下げようとしたのではないかと筆者は考えている。
一方、今週金曜日の就任演説では、先週の会見で触れなかった「大型減税、インフラ投資、規制緩和」といったコアアジェンダを強調するはずだ。先週の調整で「材料出尽くし」を先取りしているとすれば、素直に期待感が再開するのではないか。トランプ氏勝利後の市場の熱狂は短期的に行き過ぎだったかもしれないが、中長期的に見てトランプノミクスに期待が持てることに変わりはない。
IMM通貨先物の取組(1月10日時点)を見ると、投機筋の円ショートは2週連続で縮小しており、彼らが大統領就任を前にポジションの巻き戻しに動いたことが見て取れる。しかしその規模は直近のピーク8.7万枚から8.0万枚と1割弱減ったに過ぎず(もっとも11日の会見後はさらに減った可能性があるが)、コアの円ショートポジションはキープしていると考えられる。ちなみに個人投資家が参加するくりっく365の建玉を見ると、大統領選まで一貫してドルロング、大統領選後は一貫してドルショートと完全に流れに逆行している。市場全体で見ればまだ過熱状態には至っておらず、トランプラリーがまだ終わっていない証左と考える。
アベノミクス以来の米ドル/円相場を振り返ると、急激・大幅な上昇局面が一服した後は半年程度の日柄調整となる傾向が見受けられる。トランプノミクスに対する期待先行が一段落し、今後は新大統領の具体的な政策や指導力を見極める局面に移行することを考えると、113~118円±αのレンジで三角保合いを形成する可能性がある。120円突破はしばらくお預けとなりそうだが、大統領就任に伴う材料出尽くしの下落局面は依然として買い妙味がある。今週は慎重に買い場を探すスタンスで臨みたい。
急上昇後は三角保合いとなる傾向 米ドル/円週足 出所:NetDania
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