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カニトレーダー式FXを収入の柱にする10のステップ|ステップ10 最終回 謎の値ごろ感に気をつけろ

カニトレーダー式FXを収入の柱にする10のステップ|ステップ10 最終回 謎の値ごろ感に気をつけろ
カニトレーダーが行く

手法よりも前にまずは資金管理!

 こちらの連載でも、YouTubeの配信でも何度もお伝えしていること。それは、資金管理がスタートラインであるということです。どれだけ優位性がある手法を持っていても、すごいツールを使っていても、資金管理が間違っていれば結果は出ません。この辺りが、「手法は何でも良い」という真理の一つの理由です。手法やトレードスタイルは人それぞれですが、資金管理は全トレーダー共通の必須事項ですからね。

 そういった意味で、トレードはあくまで余剰資金、メンタルに負荷のかからない範囲で、強制ロスカットがまず起こり得ない取引ロットで行うのが基本中の基本です。負けたら生活が破綻するお金でトレードをしていたら、リスクに過敏になり、気持ちが乱れます。また、取引ロットが多すぎても、同様の問題が起きます。そして、強制ロスカットは最後の最後に投資家を守るためのルールですので、まず発動しない設定でトレードをするのが当たり前です。

そのポジション謎の値ごろ感では?

 資金管理に関連して、初心者の方がやってしまいがちな失敗例とその対策をいくつか解説していきます。まず多いのが「謎の値ごろ感」です。

「ここまで下がったんだから、そろそろ上がっても良いだろう」のように、極めて個人的&根拠のない理由でポジションを持ってしまったことはありませんか? もしある方がいれば、まさにそれは謎の値ごろ感です。

 こういったトレードが危険なのは、売買の根拠に客観性がない点です。何となく上がるとしか思っていないので、撤退ラインも曖昧になります。結果として、ずるずる含み損を抱え続けたり、ナンピンで傷口を広げたりして、それなりの規模のクラッシュが来て口座が破綻するまでがワンセットです。

 そもそも相場においては、自分がこう思ったというのは、ほとんど何の意味もない情報です。大切なのは「みんながどう思ったか」。市場参加者が三人だとして、トレード枚数が同じなら、自分が上がると思っても、他の二人が下がると思えば、相場は下降します。

ポンドは危険?付き合い方次第

 よくネットなどで、「ポンドは危ない!」「たくさん動く殺人通貨だ!」「ファンドの仕掛けだ!」「インチキだ!」などと叫んでいる方がいます。確かにポンド円などはボラティリティが高い通貨ペアで、瞬間的にドル円の3倍程度動くこともよくあります。

 でもそれなら、そういった変動率の高さを考慮した資金管理をした上でトレードをすれば良いのです。

 実際にポンド中心のトレードで利益を出している人はたくさんいますし、決して人間の手に負えない金融商品というわけではありません。つまりポンドで大損失を出しても、悪いのはポンドではなく、トレーダー自身の資金管理やトレード計画であるということです。

 そういった意味で、通貨ペアの特性を考慮したトレード手法を採用することは重要。ドル円とポンド円では、考え方は違ってきます。

資金管理の基本ルール

① 余剰資金でトレードしているか?

② 自分のメンタルに負荷はかかっていないか?

③ 強制ロスカットにならないか?

安定した資金管理は、FXに取り組むにあたってのスタートライン。負けたら困るお金でトレードをしていれば、メンタルは当然安定せずトレードはブレます。ロットが多すぎても同様です。また、すぐに強制ロスカットになってしまうような資金計画なら、そもそも継続的なトレードが成り立ちません。どんな手法であっても、上記3か条が守られていなければ、使いこなすことはできないでしょう。

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ステップ10のまとめ

●資金管理はトレードのスタートライン

●メンタルに負荷のかからない状態でトレードをしよう

●謎の値ごろ感でトレードをすると、計画性がないので大損失につながるケースも

●自分がどう思うかではなく、市場参加者がどう思うかが重要

●ポンド円のトレードで負けたとしても、悪いのはポンド円ではなく自分

●ポンド円は確かにボラティリティが高い通貨ペアだが、変動率を考慮した投資戦略を練れば問題ない

今月のチャート分析トレーニング|ドル円 5分足 2019年12月26日

ドル円 5分足 2019年12月26日

オーダーブックの情報は、ボラティリティがあるほど信頼度が高まります。逆にこのチャートのようにクリスマス相場で動きが乏しいときは、オーダー情報を使ったトレードで勝ちにくいです。ただし、どんなレンジも必ずいつかはブレイクします。またブレイクまでに時間がかかるほど、エネルギーを蓄積します。ブレイク後にどれだけ伸びるかは逆指値のボリュームである程度判断ができます。

オーダーブックポジション状況の見方

現在の価格を基準に、今より高く買う、あるいは安く売る注文が逆指値。今より安く買う、あるいは高く売る注文が指値となります。相場は基本的に逆指値注文を消化する方向に動きやすいため、「右上」と「左下」のボリューム差を最初にチェックします。

※この記事は、FX攻略.com2020年3月号の記事を転載・再編集したものです。本文で書かれている相場情報は現在の相場とは異なりますのでご注意ください。


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【カニトレーダー式FXを収入の柱にする10のステップ】

ステップ1 必ずトレードの収支を記録する
ステップ2 生活にマッチする時間足を決める
ステップ3 手法よりいかに機械になれるか
ステップ4 損失が大きい場合の対策
ステップ5 無駄なものをいかに削るか 
ステップ6 トレードが安定する3原則
ステップ7 無駄を省いて手法を育てる 
ステップ8 トレード手法の作り方
ステップ9 急変動をチャンスに変えるには
ステップ10 最終回 謎の値ごろ感に気をつけろ

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