今週は資源国通貨ブロック、カナダドルの動向に注目!
今月初めに発表された米国3月の雇用統計が大幅に下振れして以来、米国景気や金融政策の見通しに変化が起きている。景気は寒波や港湾ストなどによる一時的なソフトパッチではなく、ドル高や海外景気の不振により、本当にスローダウンし始めているのではないかという疑念が浮上しているのだ。
これを映して、米国10年債利回りは1.9%付近で頭打ち状態。FF金利先物は12月限月で0.34%を指しており、年内利上げ開始は微妙という水準となっている。FRBは利上げを急がないとの見方が強まってくると、積極的にドルを買い進むことは難しくなる。来週(28-29日)にはFOMCを控えていることもあり、今週もドルは全体的に上値の重い展開となりそうだ。
一方、米国の利上げ観測が後退することは、株や商品などリスク資産にとっては好材料だ。とくに、原油相場は、米シェールオイル減産を受けて需給悪化にも歯止めがかかるとの期待感もあり、先週は強い抵抗線だった55ドルをついに上抜け。チャート上も底入れのシグナルが点灯している。夏のドライブシーズンに向けて、原油相場は60ドルに向かうとの見方も浮上してきた。
米国の低金利長期化期待、リスク選好、原油相場の底入れ期待。この条件下で買いやすい通貨は、いうまでもなく資源国通貨だ。豪ドルは今月7日の豪準備銀行理事会で追加緩和が見送られて以来、下値を固める展開となっていたが、先週は豪3月の雇用統計が予想外の改善を示したこともあり、一時0.78ドル台まで上昇した。直近戻り高値の0.7735ドルを上抜いたことで、上昇モメンタムが発生しており、2月以来のレンジの上限である0.79ドル台ミドルを試す可能性が高い。
また、産油国通貨であるカナダドルは、対ドルで1.26台から1.20台へ急騰し、3カ月ぶりの高値を示現。カナダ中銀が先週の理事会で大方の予想通り、政策金利を0.75%に据え置き、「現在の金融刺激策の程度は依然として妥当であると判断」「インフレ見通しのリスクは現在ほぼ均衡がとれており、金融安定のリスクは予想通り進展している」との声明を発表したことから、追加緩和観測も後退している。「米ドル/カナダ」のチャートを見ると、保合いを完全に下に放れたかたちとなっており、昨年夏以来の上昇(カナダドル下落)トレンドにピリオドが打たれた可能性もある。今週は資源国通貨ブロック、とくに、カナダドルの動向に注目したい。
原油先物・日足 出所:NetDania
「米ドル/カナダ」日足 出所:NetDania
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