先週のドル円相場は手掛かり材料が乏しく、日米の祝日(日本の勤労感謝の日と米国の感謝祭)にかかっていたこともあり、122-123円台の極めて狭いレンジで推移した。先週の当コラムでは、「過去の経験則では保合い相場は半年まで。そろそろブレイクアウトに注意」と指摘したが、結局はもう一週間膠着が続いただけだった。
米国感謝祭が過ぎると街は一気にクリスマス商戦に突入し、金融市場は休暇シーズンに入る。銀行や機関投資家などでは、部門の責任者から順に休暇に入り、タイトル(職位)の高い人ほど長い休みを取る傾向がある。すでにバジェット(収益目標)を達成した部門のボスともなると、感謝祭からクリスマス明けまでまるまる1か月休みを取るのも珍しくない。かくして多くの金融機関は、意思決定者であるボスが不在となり、リスキーな取引を避けて「守り」に入ることとなる。1年で最も市場が薄く、チョッピーな(値動きが荒い)季節の到来である。
さて今週金曜日には米国11月の雇用統計が発表される。予想中心は失業率5.0%、非農業部門雇用者数+20万人となっているが、すでに来月のFOMCでの利上げが8割がた織り込まれている中では、よほど強い数字が出てこない限り、新たなドル高局面に入っていくとは考えにくい。一方予想を下回った場合は、薄商いのなかで思わぬドル急落につながるリスクがあり要注意だ。また前回10月の非農業部門雇用者数は+27.1万人と予想の+18.5万人を大きく上回ったが、一説には推計に使う数値モデルが実態と合っておらず、下方修正の可能性もあるという。民間のADPの集計では10月の雇用者数は+19万人に過ぎず、こちらの方が実態に近いかもしれない。
IMM通貨先物の取組によると、投機筋の円ショートは今年3番目のピークを迎えつつある。年末要因、もしくは米国雇用統計をきっかけにこのポジションが巻き戻されれば、意外な円高もあり得るのではないか。引き続きダウンサイドリスクを意識して臨むべきだろう。
投機筋の円ショート(棒グラフ・左目盛り)と円相場(折れ線グラフ・右目盛り)
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