FX攻略.com ズバリ!今週の為替相場動向 2016年11月28日号
先週のマーケットは、減税・財政投資・規制緩和を柱としたトランプノミクスに対する期待が一段と強まり、感謝祭休暇で薄商いの中、米国株買い・米国債売り・米ドル買いが加速。NYダウは史上最高値を更新し、米国10年債利回りは2.3%台と昨年7月以来の水準へ急騰。米ドル/円は113.90円と今年3月以来の高値を示現した。
米ドル/円はトランプ氏当確直後(11月9日)の安値101.20円から見るとすでに12.5%も上昇しており、わずか3週間弱でこれほどの上昇幅を記録するのは1995年以来のことらしい。このため、専門家やアナリストの間では「米ドルの上昇が急すぎる」「トランプ氏の政策に対する期待は行き過ぎ」などと警告する向きが多い。
確かに現在の市場は、まだ海のものとも山のものともつかないトランプ政権の「都合がよさそうな政策だけ」先取りしてユーフォリアに浸っている。トランプ氏が大統領就任後に保護貿易主義を露わにし、米ドル安誘導を行う可能性もないとは言えない(むしろ十分あり得る)。
しかし、だからといって現在のトランプラリーを否定し、いずれ反転するだろうなどと賢者ぶることに大して意味はない。賞味期限はあるかもしれないが、それを承知の上で相場に乗れなければ利益は得られないからだ。
IMM通貨先物の取組を見ると、投機筋は米大統領選のあと急激に円ロングを縮小しており、先々週(11月15日時点)で買い越しは2万枚とピークの3分の1以下となった。先週は感謝祭休暇でデータは発表されなかったが、その後の米ドル/円の上昇を勘案すれば、すでに円売り越しに転じている可能性もある。過去の経験則では、投機筋がポジションをひっくり返す時に、相場のモメンタムが加速することが多い。今年の1月から2月にかけても、投機筋がポジションを円ショートから円ロングに「倍返し」するのと並行して、米ドル/円は下落トレンドに転換した。
出所:外為どっとコム、CFTC
一方、日本の個人投資家の米ドル/円ポジションは米大統領選翌日の11月10日以来米ドルショートとなっている(ソース:外為どっとコム)。誤解を恐れずに言えば、一般大衆は賢者を信じてトランプラリーに売り向かい、損失を抱えている。彼らは今夏までの下落局面で一貫して逆張り米ドルロングだったことを思い出してほしい。
米ドル/円がいつまで、どこまで上昇するかを言い当てることは難しい。しかし上記の経験則から言えば、
①投機筋が円ショートに転じて十分な利益を確定し、
②賢者がこぞって円安予想に宗旨替えし、
③個人投資家が米ドルショートを損切りして米ドルロングに傾くまでは、
上昇が続く可能性が高い。
今週は米国雇用統計などを控えて波乱はあろうが、強気スタンスを堅持する。
「これからFXを始めよう」と思ったとき、意外と悩んでしまうのがFX会社、取引口座選びではないでしょうか? でも大丈夫。ご安心ください。先輩トレーダー達も最初は初心者。みんなが同じ悩みを通ってきているんです。
10年以上にわたってFX月刊誌を出版してきた老舗FXメディア「FX攻略.com」編集部が、FX用語を知らない人でもわかるようにFX会社、取引口座のポイントを解説しました!
取り上げているFX会社は、金融商品取引業の登録をしている国内FX業者です。口座開設は基本的に無料ですので、まずは気になったところで2〜3つ口座開設してみて、実際に比べてみてはいかがでしょうか。
\FX会社によって違うところをチェック/
スプレッド | FX取引における取引コスト。狭いほうが望ましい。 |
---|---|
約定力 | 狙った価格で注文が通りやすいかどうか。 |
スワップポイント | 高水準かどうか。高金利通貨の取り扱いの数。 |
取引単位 | 少額取引ができるかどうか。運用資金が少ないなら要チェック。 |
取引ツール | 提供されるPC・スマホ取引ツールの使いやすさ。MT4ができるかどうか。オリジナルの分析ツールの有無。 |
シストレ・自動売買 | 裁量取引とは別に自動売買のサービスがあるかどうか。 |
サポート体制 | サポート内容や対応可能時間の違いをチェック。 |
教育コンテンツ | 配信されるマーケット情報や投資家向けコンテンツの有無。 |
キャンペーン | 新規口座開設時や口座利用者向け各種キャンペーンの内容。 |