FX攻略.comズバリ!今週の為替相場動向 2016年12月12日号
先週の米ドル/円相場は、週初こそイタリアの国民投票否決を受けて一時112.51円まで下落したものの、その後は米国景気指標の上振れや株高を背景に上値を試す展開となり、金曜日には115円を突破。オプションがらみのストップロスを巻き込みながら115.37円まで上昇した。
NYダウはトランプラリー継続で連日の高値更新となり、金曜日の終値は19,756ドルと2万ドルの大台に迫る動き。シカゴ日経平均先物も19250円となっており、今週は1年ぶりの1万9千円台乗せが期待される。リスクオンムードの中、株高・円安の好循環が継続しそうだ。
米国では、株高や景気に対する期待感を背景に、債券から株への資金シフト、いわゆる「グレート・ローテーション」が始まったとの見方が強まっている。10年債利回りは2.5%に迫っており、大統領選挙以来わずか1か月で60ベーシス超の上昇と近年稀な動きとなっている。トランプノミクスの実現性はともかく、これだけ米国金利が急騰すれば米ドルも上がらざるを得ない。
今週火・水曜日に開催されるFOMCでは、すでに0.25%の利上げが織り込み済みとなっており、市場の注目はイエレン議長の会見に集中している。米国の労働市場が引き締まり、インフレ懸念がジワリと高まっていることから、今後の追加利上げを市場に織り込ませるような内容となる可能性が高い。FF金利先物はすでに6月までの追加利上げを6割織り込んでおり、金利先高観が順調に醸成されている状況だ。今週予想通り利上げが決定されたとしても、材料出尽くしの米ドル売りとなる可能性は小さいと見ている。
先週も述べたとおり、投機筋はいよいよ円売り・米ドル買い戦略に大きく舵を切ってきた。IMM通貨先物の取組(12月6日時点)によると、円の売り越し額は3万3937枚と前週の269枚から急増した。彼らがこのまま順張りでポジションを拡大していけば、米ドル/円の上昇モメンタムにも拍車がかかるだろう。一方店頭FXとくりっく365の建玉は売買が拮抗しており、個人投資家はまだこの上昇に乗れていないことが見て取れる。ポジションが一方的に傾いておらず、米ドル/円の上昇余地は小さくないと見る。
出所:QUICK
下のチャートは米ドル/円の週足一目均衡表だ。先週の週足は先行スパンの雲の中だが、スパンの上限が切り下がるため、今週は上抜けとなる可能性は高い。転換線と基準線、遅行スパンはすでに好転しており、週足が先行スパンを上抜けすれば2012年末以来の三役好転となる。
節目の115円を突破して越週した今、相場は新たな上昇モメンタムを得た可能性が高い。今週も強気スタンスを継続する。
「米ドル/円」週足・一目均衡表 出所:NetDania
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